「剪定ノコギリの使い方を知りたい」
「メンテナンス方法を知りたい」
「おすすめの剪定ノコギリを知りたい」

こういった疑問に答える記事です。

太い枝を切るときに便利なのが剪定ノコギリ。剪定作業では必ず1本持っておきたい道具です。しかし、剪定初心者にとっては使い方やメンテナンス方法など分からないことも多いのではないでしょうか。

そこで今回は、剪定ノコギリの使い方やメンテナンス方法、おすすめ商品までお伝えしていきます。

この記事を読めば、剪定作業のレベルアップに繋がりますので最後までご覧ください。

氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期か ら植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。 公園の設備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植 栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 ダーチー

工場に勤務しながらWebライターをしているダーチーと申します。これまで、建設業や製造業、物流業、飲食店のアルバイトまで経験しました。

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目次

剪定ノコギリとは?どんな時に使用する?

太い枝をノコギリで切る

剪定ノコギリとは、太い枝や幹を切るのに特化しているノコギリのことです。

普通のノコギリのとの違いは、刃が左右交互に開く構造である「アサリ」が付いています。これは、ノコくずによる目詰まりが起こらないようにするためです。そのためスムーズに枝を切ることができるようになっています。

上記が一般的な剪定ノコギリの特徴です。しかし、剪定ノコギリには、アサリが無いものもあります。

このアサリの有りなしの違いは次の章で詳しく解説していきます。

剪定ノコギリの選び方、コツやポイントご紹介!

黄色い軍手と枝を切る様子

剪定ノコギリといっても、様々なものがあります。
そのため「どれを選んでいいのか分からない」というのが初心者によくある悩みでしょう。

そこでここからは、剪定鋸の選び方やコツ、ポイントをご紹介します。

今回は以下の特徴別に選び方を考えていきます。

  • アサリの有り・無し
  • 種類、型別

1つずつ見ていきましょう。

アサリの有り、無しとは?

まず剪定鋸を選ぶときに見てほしいのが、「アサリ」の有り、無しです。理由は、アサリが有るのと無いのとでは、明確な違いがあるからです。

【アサリ有り】

  • 切断スピードが早い
  • 切り口が荒い

【アサリ無し】

  • 切り口が綺麗
  • 他の部材を傷つけにくい

上記のような違いがあります。

アサリ有りの剪定ノコギリは目詰まりしにくく、切断スピードが早いというメリットがあります。しかし、「切断面が荒くなってしまう」というデメリットもあります。

このデメリットをなくすために、特殊な加工をしたアサリが無い剪定ノコギリが販売されているのです。アサリが無い剪定ノコギリは、切り口に傷がつかないので綺麗な断面になります。

この特徴を考えると、用途によって使い分けるのが良いと言えます。

まとめると…

  • アサリ有りは切断スピードが早いので、太い木を切るときには便利。しかし、断面が荒くなるので仕上げには向かない。
  • アサリ無しは寸法精度を出しやすく断面が綺麗なため、仕上げや細い枝を切るのに向いている。

このような特徴を理解し、自分がどんな木を切りたいのか考えてみましょう。

剪定ノコギリの種類、型別の特徴

剪定ノコギリには様々な種類、型があります。

【棒型(非折り畳み型)】
棒型はその名のとおり、柄から刃までが棒型になっておりシンプルな見た目です。棒型は太い幹や枝を切るのに向いています。力が伝わりやすく、切断スピードが早いという特徴があります。

【ピストル型】
柄がカーブになっており小さいのが特徴です。あまり太い幹や枝の切断には向かず、細い枝を切るのに向いています。脚立の上で作業する際も使いやすく、枝葉が混み合っている場所でにも適しています。

【折りたたみ型】
その名のとおり、半分に折りたためる剪定ノコギリです。刃を柄の中に収納できるため安全性が高く、高所作業や持ち運びに便利です。しかし、刃が短めなので、太い枝の切断には向きません。

【竹用】
刃の目が荒い剪定ノコギリは、表面が硬い竹にひっかかり上手く切ることができません。その竹を切るのに特化したのが竹用ノコギリです。刃先が丈夫で目が細かく、硬い竹でも楽に切ることができます。

上記のように様々な種類があるので、何を切るかによって使い分けることが大事です。

おすすめの剪定ノコギリ5選!

待ったをかける男性

ここからはおすすめの剪定ノコギリをご紹介します。

今回は、万能タイプから荒目、細目、替刃式など、用途別に分けて選びました。
ぜひ購入の参考にしてみてください。

シルキー ゴムボーイ 240mm(万能目)

シルキーの定番ノコギリ、ゴムボーイです。今回は幅広い用途に使える万能目タイプの折りたたみ式を選びました。初心者から上級者、庭木の剪定から日曜大工まで使えます。ゴムグリップなので滑りにくく、安全に作業することができます。

丈夫な刃で携帯性もよく、使う場所を選ばないため1本持っておくと便利な剪定ノコギリです。

棒型、直刃、替刃式、アサリ無し、万能目、刃渡り240mm、刃の厚み1.4mm。

シルキー ゴムボーイ 240mm(万能目)

神沢精工 サムライ 一番 本体

園芸用ノコギリを専門に製造している神沢精工の製品。人間工学にもとづいて設計されたハンドルと切れ味抜群の刃がウリの、プロ用に作られた剪定ノコギリです。今回は、太い木も切れる荒目で丁度いい長さの刃を選びました。

硬い刃で錆にも強く、耐久性も高くなっています。

ピストル型、曲刃、替刃式、アサリなし、荒目、刃渡270mm、 刃の厚み1.5mm。

神沢精工 サムライ 一番 本体

岡垣 剪定鋸 木サヤ付

プロも愛用者の多い岡恒の剪定ノコギリです。220mmと小さめですが剪定バサミなどでも有名な岡恒なので、耐久性や切れ味は抜群です。簡単に取り替えられる替刃式で使い勝手も良く、さや付きなので腰にぶら下げることもできます。

ピストル型、直刃、替刃式、アサリなし、刃渡220mm、 刃の厚み1.1mm。

岡垣 剪定鋸 木サヤ付

シルキー ズバット 240mm 270-24

刃がカーブになっている剪定ノコギリです。カーブしている刃が木に入り込みやすく、太い木も切りやすくなっています。ゴム製のグリップと抜群の切れ味で、脚立の上などの不安定な場所でも作業しやすく安全に切ることができます。

未来目という特殊な目を採用しており、縦・斜め・横方向への切断が可能です。

ピストル型、曲刃、替刃式、アサリなし、刃渡240mm。

シルキー ズバット 240mm 270-24

替刃式折込鋸仮枠用 アサリあり

アサリありの剪定ノコギリです。力の入れやすいソフトグリップと独自の形状をした荒目の刃で、ザクザクと太い枝を切りたいときに便利です。防錆加工もされているので耐久性もあります。

アサリありで太めの枝を切りたい方におすすめです。

棒型、直刃、替刃式、アサリあり、刃渡210mm。

替刃式折込鋸仮枠用 アサリあり

剪定ノコギリの使い方とは?

疑問に思う金髪の女性

前章ではおすすめの剪定ノコギリをご紹介しましたが、使い方がわからない方もいらっしゃるでしょう。
そんな方のために、剪定ノコギリの基本的な使い方と注意するポイントをお伝えします。

基本的な使用方法

大前提として、ノコギリは引いて切ります。決して押すのではありません。引くときに力を入れるようにするのが基本です。押すときに力を入れると、ひっかかりグニャグニャしてしまいます。

曲刃、直刃に関わらず、まっすぐ直線に引いてください。動き的には「まっすぐ引いて戻す」の繰り返しです。太い枝は両手で切りますが、細い枝を縦方向に切る時は反対の手で枝を抑えるとやりやすいです。

また太い枝を切る場合、木の中心までくるとだんだん力が入らなくなりきつくなってきます。その場合「奥、手前、奥、手前」というように切ると早く切れます。

注意するポイントはあるの?

注意したいポイントをいくつかお伝えします。

【曲刃の形状に合わせない】
曲刃の形状に合わせて引いても上手く切れません。必ず真っ直ぐに引くようにしましょう。

【長いストロークで引く】
切る際は、長いストロークで引くようにしてください。短いストロークで引くと時間がかかる上に、刃の一部分だけが削れてしまいます。手を早く動かす必要はありません。

【切れなくなったノコギリは危険】
切れなくなってきたノコギリを無理して使わないようにしましょう。無理して使っても作業効率が悪いし、変に力が入ったりして横に刃がすべって危険です。安全のためにも必ず新しい刃に交換してください。

剪定ノコギリで庭木を剪定/伐採してみよう!

基本的な使い方と注意点がわかったら、次は実践してみましょう。慣れるまで細い木などで練習してみてください。

とはいえ、上手く剪定できない場合もあるかもしれません。そんな方はプロの業者に依頼するのも良いでしょう。

剪定ノコギリの保管方法やメンテナンスについて

腰道具のモノクロ写真

剪定ノコギリを長く使うには保管方法やメンテナンスが大事です。
1つずつ見ていきましょう。

保管場所や保管方法について

刈り込み鋏の使用後は、布で汚れを拭き取り油を塗って保管するのがよいでしょう。そのままにしておくと、木の樹脂汚れにより切れ味が低下してしまうので注意してください。

保管場所は、刃の錆を避けるために湿気の少ない場所に保管すればOKです。専用のケースに入れて壁に掛けたり、寝かせても良いでしょう。またサビの防止には、新聞紙で包んで保管するのも効果があります。

メンテナンスって何をしたらいいの?

剪定ノコギリを研ぐ場合は、細い棒ヤスリか紙ヤスリを使いましょう。細かい刃の隙間を綺麗に研ぐためです。

やり方は、片側ずつ刃の面にヤスリを当てて光るくらいまで擦ります。終わったら刃の先端を軽く研ぎましょう。削りすぎると刃が不揃いになってしまうので注意が必要です。

終わったら、油を塗りましょう。

とはいえ、剪定ノコギリを研ぐのは素人には難しい作業です。高い剪定ノコギリの場合、歪んでしまったらもったいないので、職人にやってもらうか替刃を買ったほうが安くすむこともあります。

剪定ノコギリは1本持っておくと便利!【幅が広がります】

手で支えながら枝を切る写真

今回は剪定ノコギリの使い方とおすすめ商品、メンテナンス方法までお伝えしました。

剪定ノコギリは、剪定バサミや刈り込みバサミなどと合わせて持っておくと便利です。剪定作業の幅が広がり、レベルアップに繋がります。

ぜひ購入して使ってみてください。

また剪定が難しい場合は、プロの業者に依頼することも検討してみてください。

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