「職人になりたいけれど、どんな種類があるのか知りたい」
「どうやったら職人になれるのか気になる」

 

そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

 

職人の世界には多様な分野があり、それぞれ独自の技術や知識が求められます。

 

この記事では、職人の種類や特徴、そして職人になるための具体的な方法を詳しく解説します。

 

未経験からでも目指せる理由についても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。




目次

職人とは?種類と特徴

職人とは、簡単に言うと、自分の技能によって物を作ったり、加工したりすることを職業とする人です。

職人には様々な分野があり、それぞれ独自の技術や知識を持っています。


主な職人の種類は下記のとおり。

  • 建設・建築
  • 伝統工芸・ものづくり
  • 金属加工
  • 装飾
  • 飲食


具体的にどういう仕事かそれぞれ解説していきます。

建設・建築系の職人

建設・建築系の職人には、大工、左官、庭師、鉄筋職人、塗装職人などがあります。

活躍の場は多岐にわたり、住宅から商業施設、公共の建物まで、さまざまな建設現場が舞台となります。


共通の目的は、安全で長持ちし、美しい建築物を創造すること。


新築はもちろん、改修や修繕の現場でも、専門的な技術が活かされます。

天候や現場の状況に合わせ、他の職種と協力しながら作業を進める柔軟性が求められます。

建設・建築に関わる職人の技術は、人々の生活の質を向上させ街の外観を作りだす非常に重要な役割を果たしています。

各職人の詳しい仕事内容は下記の記事で詳しく解説しています。きつい点や魅力も分かりますので、興味のある方はぜひご覧ください。

伝統工芸・ものづくり系の職人

伝統工芸の職人は、古くから伝わる技術や技法を用いて工芸品を制作します。

主な伝統工芸品には、陶芸、漆器、染物、金工品などがあります。

手作業で素材を選び、加工し、装飾を施し、その作品を通して日本の美と文化を未来へと繋ぐ役割を担っています

活躍の場は、地域に根差した工房や展示会、または国内外の市場など多岐にわたります。

時には新しいデザインや用途を取り入れることで、伝統と現代の融合を図ることもあります。

金属加工系の職人

金属加工系の職人は、高度な技術を駆使して金属を扱い、生活や産業に必要な製品を生み出しています。


金属加工系の職人が生み出す製品には、ネジやボルトなどの小さな部品から、自動車や航空機の部品、さらにはスプーンやフォークといった日用品まで多岐にわたります。

工場や工房などで働くことが多く、建築部材から装飾品まで幅広い分野で活躍しています。

耐久性や機能性、美しさを兼ね備えた製品を作るためには、精密な作業と創意工夫が求められます。

また、伝統的な技法を守りながらも、新しい素材や技術を取り入れることで、現代社会のニーズに応える役割も担っています。

装飾系の職人

装飾系の職人は、人々の生活空間に彩りと個性を添える様々なものを制作します。

漆器に金銀の装飾を施す蒔絵師や、木を組み合わせて繊細な模様を作る組子職人などがいます。


活躍する現場は、個人向けのオーダーメイドから公共施設の装飾まで多岐にわたります。

装飾系の職人は美しさだけでなく、作品が使われる環境との調和も大切にしています。

飲食系の職人

飲食系の職人は、食材への深い理解と高度な調理技術を活かし、美味しさだけでなく見た目にもこだわった料理や菓子を作ります。

専門店やレストランだけでなく、イベントや地域振興の場などでも活躍しています。

また、食文化の発展のため、新しいメニュー開発や地元食材の活用など、多様な挑戦も行っています。

飲食系の職人は、人々に喜びや感動を届ける仕事として、大きな責任と誇りを持って働いています。

職人になる方法【自分に合っているものを探そう】

職人になるには複数の方法があります。

  • 学校で技術を身につける
  • 企業に就職する
  • 師匠に弟子入りする
  • 独立して開業する


それぞれのメリット・デメリットを説明しますので、どの方法が自分に合っているか参考にしてみてください。

学校で技術を身につける

専門学校や職業訓練校では、短期間で専門的な技術を効率よく学べます。

講師がその道のプロであることが多く、実践的な授業や設備が整っているため、質の高い指導を受けられる環境が整っているからです。

業界とのつながりも強いため、就職活動において有利になる場合があります。

デメリットは、特定の分野に特化しているため、幅広い知識を学ぶ機会が少ないこと。

そのため、自身の進路を途中で方向転換することが難しくなる可能性があります。

また、学費がかかるため経済的な負担を考慮する必要があります。

学校選びの際にはカリキュラムや設備、講師陣の質をしっかり確認することが重要です。

企業に就職する

未経験から企業に就職し、現場で働きながら職人を目指す方法もあります。

実際の仕事を経験することで、即戦力として成長できるだけでなく、収入を得ながら学べるのがメリットです。

先輩社員や上司から直接指導を受けられるため、実践的なスキルや現場で必要な対応力を身につけやすい環境です。

しかし、新人教育が十分に整備されていない企業では、自分自身で学ぶ姿勢が求められる場合があります。

また、新しい環境に慣れるまで精神的・体力的な負担が大きくなることもあります。

特に未経験者の場合は、最初から高度な仕事を任されることは少なく、基礎から積み重ねていく必要があります。

企業選びの際には教育体制や職場環境について事前に調べることが重要です。

師匠に弟子入りする

伝統的な技術を直接学びます。師匠に弟子入りすることで、厳しい修行を通じて深い知識と技術を習得できます。

特に、伝統工芸や日本料理などの分野では、よく見られる方法です。

弟子入りの期間は職種によって異なりますが、通常数年から10年以上かかることもあります。

独立して開業する

経験を積んだ後、自身の工房やお店を開きます。独立することで、自分のやりたいことを実現できます。

ただし、独立するためには十分な技術と経験、経営の知識が必要です。

また、顧客を獲得し、安定した収入を得るまでには時間がかかる可能性があります。

ちなみに下記では独立しやすい仕事をご紹介しています。資格がなくても独立可能な職業も分かるので、興味のある方はぜひご覧ください。

職人に向いている人の特徴

「どんな人が職人に向いてるのかな?」

職人には特定の素質や性格が適しています。具体的には下記の4つに当てはまる人は職人に向いていると言えます。

  • 細かい作業が得意
  • 集中力がある
  • ものづくりへのこだわりがある
  • 体力がある


詳しく解説しますので、あなたが職人に合っているか確認しましょう。

細かい作業が得意

職人には、細部まで注意を払いながら作業を進める力が求められます。

几帳面で、小さなミスにも気づける性格の人は、職人に向いていると言えるでしょう。

料理や建築など、どんな分野でも正確さが製品や成果物の質を大きく左右します。

細かい作業に苦を感じず、むしろ楽しめる人は職人として成功する可能性が高いです。

集中力がある

職人の仕事では、一つの作業に長時間取り組む力が求められます。

例えば、建築現場での作業や調理現場での仕込みなど、集中して取り組むことで高い精度を保つことが可能です。

集中力がある人は、周囲の雑音や環境に左右されず、自分の作業に没頭できるため、高品質な成果を生み出しやすくなります。

高い集中力は、職人としての信頼向上や、製品やサービスの完成度を高める上で非常に役立ちます。

ものづくりへのこだわりがある

職人には、徹底的に品質を追求できる人が向いています。

なぜなら、職人の仕事は、細部にまで心を込めて一切の妥協を許さず、高品質な製品を作り上げることが重要だからです。

そのため、細部にまで目を配り、納得いくまで試行錯誤を重ねるような、粘り強い性格の持ち主であれば、職人として大きな達成感を得られるでしょう。

品質や完成度を追求し続ける姿勢は、顧客や会社から信頼されやすいです。

妥協せず、より良いものを目指して努力する意志を持つことが職人としての成長につながります。

体力がある

多くの職人の仕事は体力を必要とします。

建築現場で働く大工や塗装職人だけでなく、長時間立ち仕事をする調理師やパティシエも体力が求められます。

日々の作業を安定して続けるためには、健康管理も含めた体力維持が重要です。

また、肉体的な負担に耐えながらも集中力を保つことができる人は、厳しい環境でも活躍しやすいです。

未経験でも職人を目指せる理由

「職人は技術が必要だから難しそう。学校にも行ってないし、未経験者だと職人になるのは無理かな?」

そんなことはありません。


未経験者からでも、十分に一人前の職人になれる可能性があります。

理由は下記のとおり。

  • 未経験歓迎の求人が多い
  • 職人の高齢化
  • 人手不足


それぞれ見ていきましょう。

未経験歓迎の求人が多い

職人の世界は、未経験者でも入職できる職種が多いのが特徴です。

特に建設業界には、研修を通じて技能や技術を習得できる職種が多くあります。

例えば、大工や左官の仕事では、基礎から学べる環境が整っている会社が多くあります。

また、製造業でも、未経験者を積極的に採用し、社内で技術を育成する企業が増えています。

職人の高齢化

多くの職人業界で高齢化が進んでおり、若手は貴重な存在として育成してもらえます。

建設業界では、技能労働者の約3分の1が55歳以上
29歳以下が約11%となっています。

(画像出典:建設業デジタルハンドブック

建設業界では、若い世代の参入が求められており、熱意があれば就職しやすい環境にあります。

また、伝統工芸の分野でも同じことが言えます。

人手不足

職人の世界は人手不足なので、未経験者でも十分にチャンスがあります。

例えば、建設業界では2025年までに約90万人の労働力不足が予想されています。

そのため多くの企業が未経験者の採用に積極的です。また、製造業や飲食業などでも、技術を持った職人の需要が高まっています。

まとめ:職人に特化した求人サイトで仕事を探そう!

職人になるには、適性や技術、心構えなどが必要。

自分に合った分野を見つけ、継続的な努力を重ねることが成功への道です。

職人の世界は厳しいですが、やりがいと誇りのある仕事です。興味のある人は、ぜひチャレンジしてみてください。


また、職人の仕事を探すなら、そのジャンルに特化した求人サイトを活用するのがおすすめ。

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職人を目指す方は、ぜひ活用してみてください。




氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期か ら植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。 公園の設備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植 栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 ダーチー

工場に勤務しながらWebライターをしているダーチーと申します。これまで、建設業や製造業、物流業、飲食店のアルバイトまで経験しました。