「2級造園技能士になりたい」

「2級造園技能士の合格率ってどのくらいなんだろう?」

「試験の内容や準備方法も知りたいな」

 

こんなお悩みをお持ちではないでしょうか?

 

2級造園技能士は、これから造園業界でキャリアを積んでいく方におすすめの資格です。本記事では、2級造園技能士の合格率や試験概要、勉強の仕方についてお伝えしています。

 

最後まで読むことで効果的な試験対策が可能になり、合格までの具体的な道筋を立てられるようになります。ぜひ本記事を、あなたの造園技能士のキャリアに活かしてみてください。

 

先に造園技能士の仕事内容を知りたい方は、下記の記事をご覧になってください。

 

 

高杉 有希子
監修者 エクステリアプランナー 高杉 有希子

静岡県御殿場市の土建屋に生まれ、大型重機が大好きな子供時代を送る。
建築に憧れ、三重短大で住環境を学ぶ。新卒でハウスメーカーFC工務店の「インテリアプランナー」に応募するも、社長の勘違いで募集したかったのはなんと「エクステリアプランナー」!!
ハウスメーカーで個人住宅のエクステリアを担当。その後、ゼネコン住宅事業部のインテリアプランナー、植木屋の外構プランナーを経て、現在は(株)ガーデンメーカーで営業設計を務める。

執筆者 ダーチー

工場に勤務しながらWebライターをしているダーチーと申します。これまで、建設業や製造業、物流業、飲食店のアルバイトまで経験しました。

目次

2級造園技能士の合格率

造園技能士になるには、学科試験、技術試験の両方に合格する必要があります。

2級造園技能士の合格率は、約40%です。3級に比べて高度な知識や技術が求められることから、難易度は中級程度の位置づけとされています。

100点満点中65点以上が合格ラインですが、3級の合格率が70%であることを考えると、2級は一気に難易度が上がることがわかります。

2級造園技能士に合格するためには、特に実技試験が重要となります。3級よりも実践的な試験内容なので、より高い技術や応用力が求められるからです。

とはいえ、2級造園技能士は難関資格というわけではなく、適切な準備と努力を行えば独学でも十分に合格できる難易度です。

 

計画的な学習と実践を絡めたスキルアップを通じて、合格への道を切り開いていきましょう。

2級造園技能士の試験概要

試験に向けた第一歩は、試験概要を把握することから始まります。本章では、受験資格から試験日程、受験料、試験内容に至るまでの情報を詳細に解説します。

試験準備を効率的に進めるための重要な情報をお伝えしますので、自分の状況に当てはめながら読み進めてください。

受験資格

2級造園技能士は、基本的に2年の実務経験が必要です。

専門高校、専修学校、短期大学を卒業している、または短期、普通課程の職業訓練校などを修了している場合は、実務経験は必要とされません。

実務経験
実務経験のみ2
専門高校卒業0
短大(工学部等)・高専卒業0
大学(工学部等)卒業0
専修大学または各種学校卒業0
短期課程の普通職業訓練修了0
普通課程の普通職業訓練修了0
応用課程の高度職業訓練修了0
長期課程の指導員訓練修了0

 

また、専門高校等の在学生で3級に合格している方も、実務経験は必要なく在学中に受験できます。

自身の経歴や学歴を確認し、受験資格を満たしているかチェックしておいてください。

実務経験が不足している場合は、造園業務に従事しながら準備を進めていくのが良いでしょう。

(参考資料:厚生労働省ホームページ 技能検定の受験資格要件が大幅に緩和されました

試験日程と会場

2級造園技能士試験は、前期と後期の年2回実施されます。

日程は以下のとおりです。

【申し込み期間】

  • 前期:4月上旬〜中旬
  • 後期:10月上旬〜中旬

【試験期日】

  • 学科:7月中旬〜9月上旬、1月下旬〜2月下旬
  • 実技:6月上旬〜9月上旬、12月上旬〜2月下旬

【試験会場】

  • 各都道府県でそれぞれ決められます。

【受験料】

  • 学科:3,100円
  • 実技:18,200円

都道府県によって金額が異なる場合があります。

受験料は、都道府県によって異なる場合があるので注意してください。詳しい実技試験内容や試験日については、受験者に郵送で通知されます。

試験会場と時間を事前に確認し、必要な持ち物(受験票、筆記用具、時計など)を忘れずに持参することも大切です。

必ず下記のホームページも確認しておいてください。

中央職業能力開発協会

学科試験

学科試験の詳細は下記のとおりです。

  • 問題形式:正誤法による問題と4肢択一式問題があわせて出題(50問)
  • 試験時間:100分

【出題内容】

  1. 庭園及び公園
    日本庭園の様式や歴史
    公園の種類と機能
  2. 施工法
    植栽、剪定、移植の技術
    土壌改良や排水設備の施工方法
  3. 材料
    植物の種類と特性
    石材、舗装材料の知識
  4. 設計図書
    設計図面の読み方
    仕様書の理解と作成方法
  5. 関係法規
    都市公園法
    建設業法の基礎知識
  6. 安全衛生
    作業現場での安全対策
    労働安全衛生法の基本
  7. 測量
    基本的な測量技術
    測量機器の使用方法

100点満点中65点以上が合格ライン。

試験範囲は3級とあまり変わりがないですが、測量が追加されているのがポイントです。忘れずに測量の勉強もしておいてください。

 

実技試験

実技試験の詳細は下記のとおりです。

  • 試験内容:竹垣製作、つくばい敷設、飛び石・延段敷設及び景石配置と植栽
  • 試験時間:3時間30分

100点満点中65点以上が合格ラインです。

実技試験では、動き慣れた服装と靴を用意することも大切。作業の優先順位を考え、時計を見ながら時間配分にも気を配りましょう。

要素試験

実技試験の後、要素試験があります。

樹木の枝から樹種名を判定する試験で、試験時間は10分です。

学科試験、実技試験とともに合格しなければなりません。要素試験をおろそかにする人が多いようなので、忘れずに学習しておきましょう。

2級造園技能士の試験対策4選【過去問やWebアプリも活用】

2級造園技能士検定に合格するには、計画的な学習と努力が必要です。

ここでは、学習のポイントをいくつかお伝えするので参考にしてみてください。

  • 参考書や過去問題集を解く
  • Webアプリを活用する
  • 実技の講習会に参加
  • YouTubeでも学習する

 

参考書や過去問題集を解く

まずは、造園技能士の参考書、過去問題集で学習しましょう。重要ポイントや苦手な箇所にチェックを入れて、繰り返し復習すると知識の定着が高まります。

間違えた問題は、そのままにせずに理解を深めて同じ間違いを繰り返さないようにすると良いでしょう。慣れてきたら実際の試験を想定して、時間を図って問題集を解いてみるのがおすすめです。

どのくらいの期間の過去問を解けばいいかという基準はありませんが、最低でも3年から5年くらいの問題を繰り返し解くようにすると良いでしょう。

 

具体的には、下記のような参考書や過去問題集があります。

  1. 「技能検定 造園(造園工事作業)合格テキスト1~3級対応」
    1級から3級まで幅広くカバーしており、基礎から応用まで学べます。
  2. 「2級造園技能士試験○×式一問一答問題集」
    学科試験対策に特化した問題集で、短時間で効率的に学習できます。
  3. 「造園 (令和3・4・5年度 1・2級技能検定試験問題集)」

上記の教材を活用し、計画的かつ効果的に学習を進めることで、十分な学科対策ができます。

また、参考書は実際の造園業務にも役立つ内容になっていますので、試験合格後も持っておいて損はありません。

Webアプリを活用する

試験対策用のWebアプリを活用するのも効率的。要素テストや学科テストの練習を通じて、移動中や休憩時間などのスキマ時間に学習できるのがメリットです。

ただし、Webアプリだけに頼るのはおすすめしません。参考書や過去問題集の補助的な役割と位置づけて、有効活用してみてくださいね。

下記におすすめのWebアプリを置いておくので、チェックしてみてください。暗記カードアプリや、要素テストができるアプリもあるのでおすすめです。

おすすめの試験対策用アプリ

実技の講習会に参加

実技練習では、練習する場所がなかったり道具や材料を用意できなかったりすることもあるでしょう。

そんな方は、造園技能士講習に参加するのも効果的です。講習会は各地で行われているので、最寄りの会場に参加してみましょう。

練習会場で情報交換やアドバイスをもらえるのも利点。仲間と一緒に参加するとモチベーションが維持しやすいのでおすすめです。

東京都造園建設業共同組合

阪神造園建設業協同組合

技術資格促進委員会

YouTubeでも学習する

YouTubeでも造園技能検定の試験模様がアップされています。竹垣の制作、蹲踞、筧の設置などのお手本動画が見られるので、非常に参考になるでしょう。

分からない箇所や苦手な箇所だけ繰り返し見れるのも動画の利点。具体的な作業手順が分かるので、本番のイメージトレーニングとしても効果的です。

動画だと頭に入りやすいというメリットもあるので、参考書などの勉強と合わせて積極的に活用していってください。

2級造園技能士を取得するメリット

2級造園技能士を取得することで、様々なメリットがあります。

ここでは下記の4つのメリットを紹介しますので、参考にしてみてください。

  • 仕事の質が向上する
  • 1級造園技能士を目指す足がかりになる
  • 給料アップや昇進につながる可能性がある
  • 転職時に有利になる

仕事の質が向上する

造園業の現場では、施工や植栽、管理まで高度な技術と知識を持っていることが重要視されます。

2級造園技能士になると、庭づくりや植物の育て方など多くの知識が身につくので仕事の質が向上します。

たとえば、どんな木をどこに植えると美しい庭になるか、季節ごとにどんな手入れが必要かなど、プロとしての技術が上達します。

また、造園の知識や技術が増えると、仕事が早く、上手くできるようになるので「自分はこんなに成長したんだ!」という自信がつき、モチベーションの維持や、もっと頑張ろうという気持ちになれます。

1級造園技能士を目指す足がかりになる

2級造園技能士を取得したら、次は1級を目指すのがおすすめです。1造園技能士の受験資格では、2級造園技能士の取得が条件の1つとなっています。

1級造園技能士は、造園業界では最高レベルの資格。2級を取ることは、1級造園技能士となる大きな一歩となります。

また、1級を目指すには、2級を取得してから2年以上の実務経験が必要です。つまり、2級を取得してから現場でしっかり経験を積み、さらに上を目指すというステップアップの道筋が建てられます。

給料アップや昇進につながる可能性がある

2級造園技能士の資格を持っていると、会社や現場で「この人は確かな技術を持っている」と認められやすくなるので、給料が上がったり、より責任のある仕事を任されたりする可能性が高くなります。

たとえば、資格を持っていない人と比べて、より複雑な庭づくりの現場を任されたり、後輩の指導を任されたりすることもあるかもしれません。

2級造園技能士を取得することは、長い目で見たときのキャリアに、とても良い影響を与えることになるでしょう。

転職時に有利になる

将来、別の会社で働きたいと思ったとき、2級造園技能士の資格は大きな強みになります。なぜなら、この資格を持っているということは、造園の仕事についての基本的な知識と技術がある証明になるからです。

実際に求人サイトでは、優遇資格の欄に「造園技能士」や「造園施工管理技士」が記載されている企業が多いです。

また、造園業では技術だけでなく体力も必要です。現場経験を積んで2級を取得すれば、体力があることの証明にもなります。

企業側は、造園の知識と技術を持つ即戦力になる人材を求めていることが多いです。仮に、同じように転職を考えている人が10人いたとして、あなただけが2級造園技能士の資格を持っていたら、採用される可能性がぐっと高まります。

まとめ:2級造園技能士を取得するためにさっそく行動しよう

2級造園技能士の資格を取ることで、仕事の質が上がり、キャリアアップの道が開け、給料が上がる可能性も高まります。資格取得には時間と努力が必要ですが、それに見合うだけの価値は十分にあります。

2級は合格率が40%ですので、決して難関試験ではありません。これから2級造園技能士を目指す人は、自分の未来をより良くするための大切な一歩だと考えて、頑張って勉強してください。

なお、お仕事をお探しの方は、造園・外構・土木に特化している求人サイト、「GARDEN-JOB」の利用がおすすめです。

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