皆さんはゴルフ場のコース管理業務はどんなことをするのか知っていますか?
コース管理業務は想像以上にやることが多く、大変に感じることも多いです。
しかし、初心者でも手軽に始められるうえに、さまざまなやりがいも感じられる仕事でもあります。
これからゴルフ場のコース管理業務に興味がある人は、是非とも最後まで読んでみてくださいね。
それでは、ゴルフ場のコース管理業務は何をするのか、仕事内容から必要スキル、やりがいや大変なことなどをご説明しましょう。
目次
ゴルフ場のコース管理業務の内容

ゴルフ場のコース管理における業務内容は、以下の通りです。
- グリーン刈込
- ホールカップの切替
- バンカー砂均し
- 草刈り
- 植栽管理
- 散水管理
- 機械整備
それでは、ゴルフ場のコース管理における業務内容についてご説明しましょう。
グリーン刈込
最初に行うのはコース上のグリーンの刈込です。
基本的に3月中旬~12月上旬にかけて毎朝刈り込んでいきます。
コース上のグリーンは毎日少しずつ伸びているので毎朝刈りこまなければならず、サボった分だけプレイに影響が出てしまいます。
12月中旬~3月上旬の寒い冬の時期はグリーンに朝霜がつくようになるため、週3回まで回数を減らし、朝ではなく夕方にグリーンの刈りを行うのが一般的です。
なお、刈り高は1年を通して3.5mm~4.2mmの間を基本とします。
ホールカップの切替
グリーンの刈込と同時に重要な作業が、毎日のホールカップの切り替えです。
毎日のホールカップの切り替えは必要ないように感じるかもしれませんが、実は毎日ホールカップを切り替えないとグリーンが綺麗な状態を維持することができません。
グリーンが綺麗な状態を維持できていないとスムーズなカップインが難しくなり、プレイに多大な影響をもたらしてしまいます。
したがって、ホールカップを毎日切り替えることで綺麗なグリーンの状態を維持できるだけでなく、スムーズなカップインにつながるので非常に重要な業務の一つです。
もちろんゴルフ場によって切り替えの頻度が違うこともあります。
バンカー砂均し
ゴルフ場のコース管理だけでなく、バンカーの砂も均する必要性があります。
バンカー砂均しは毎日夕方に行うものであり、1年中行うことになります。
ゴルフ場によってはバンカーの砂粒が大きいことがあるので、バンカー砂均し専用の畳用機械で砂均しを行うこともあるのがポイントです。
バンカーと言えども砂の状態を疎かにするのはプレイに影響する可能性があるため、丁寧にゆっくり時間をかけて均していくことが重要です。
草刈り
グリーンのみならず、周りの草刈りも忘れずに行っていきます。
草刈りの頻度はそこまで高くありませんが、基本的に3月~12月の間に週2~3回ほど畳用機械でしっかりと草刈りを行います。
残りの期間は乗用機械で刈り込んでいきますが、OB周辺や植木周り等は草刈り機を使って刈るのが一般的です。
植栽管理
ゴルフをした経験がある人は分かるかもしれませんが、ゴルフ場は常に美しい景観を守るためにさまざまな業務を行っています。
その業務の一つとして挙げられるのが、植栽管理です。
ゴルフ場の美しい景観を維持するために、可能な限りゴルフ場の植木の剪定や草場などを維持管理していきます。
年間を通して木々が枯れることもあるため、必要に応じて大量の木々を伐採することもあるため、思い切った植栽管理をすることも重要です。
場合によっては木を枯らす原因となる虫が巣くっている可能性があるので、次々に木を枯らす前に伐採することもあります。
散水管理
グリーンの美しい景観やプレイに影響が出ないようにするためにも、年間を通した散水管理が必要です。
散水管理を行ううえで特に気を付けなければならないのは、気温が高く雨が降りにくい夏を越すことです。
ゴルフ場の美しい景観を守るためには草木や植木の状態を維持することが重要なので、スプリンクラーによる散水が非常に重要です。
ゴルフ場の広さに応じてコースの地下に散水管があh里めぐらされていることから、どこからスプリンクラーによる散水が行われるのか把握しておかなければなりません。
なお、スプリンクラーが破損していた場合は可能な限り修理したり新しいの導入したりして対処する必要性があります。
機械整備
ゴルフ場のコース管理を徹底的に行うためにも、専用の機械の整備は欠かせません。
グリーンの刈り込みや草刈り、グリーンを押し固める際に使用する機械など、さまざまな機械を使っていきます。
すべての機械がコースのメンテナンスや美しい景観を維持するために必要なので、機械の整備は何よりも重要です。
日々の点検はもちろん、研磨や不具合の調整など、万全の状態で使えるようにしておかなければなりません。
ゴルフ場のコース管理業務に必要なスキルは?

さまざまな業務を行うので、入社する際に何か特別なスキルが必要になるのではないかと思われるかもしれません。
しかし、実際は何か特別なスキルが求められることはないため、初心者でも働けるのが大きなポイントです。
それでは、必要なスキルや初心者からでもチャレンジできる理由についてご説明しましょう。
必要なのはミッション車対応の普通自動車免許のみ
ゴルフ場のコース管理業務を行う際に必要なのは、ミッション車に対応できる普通自動車免許のみです。
広大なゴルフ場を整備するためにも、軽トラックに整備道具を積んで移動するのでミッション車に対応した普通自動車免許が必要です。
ミッション車に対応している普通自動車免許さえ取得していけば、問題なく働くことができるでしょう。
初心者からでもチャレンジできる理由
初心者からでもチャレンジできる理由は、以下の通りです。
- 最初から難しい仕事はしない
- ルーティンワーク業務が多い
それでは、初心者からでもチャレンジできる理由についてご説明しましょう。
最初から難しい仕事はしない
新入社員にいきなりゴルフ場のコース管理業務をさせるようなことはありません。
まずは一から仕事を覚えるために、まずは手作業で芝刈りを行ったり、コースを覚えたりしながらコース管理業務の仕事を一通り覚えていきます。
徐々に仕事に慣れてきたら機械の操作などの難しい業務を任せてもらえるようになるため、2年~3年程度で一連の仕事ができるようになるでしょう。
新入社員にいきなりコース管理業務をさせないのは、何も知らない状態で手探りで業務をさせてもコースが傷つく可能性があるからです。
また、新入社員が仕事に慣れるようになるまでは先輩の社員の2人1組になって業務を行うため、何か分からないことがあればすぐに先輩に質問できるのがポイントです。
徐々に業務に必要な専門知識を学びながら上達していけます。
したがって、焦らず丁寧に仕事を覚えることから始めていきましょう。
ルーティンワーク業務が多い
何か複雑な業務をするのではないかと思う人も多いかもしれませんが、実際は基本的なルーティンワーク業務を毎日こなしていくことが多いです。
グリーンの刈り込みやバンカーの砂均し、ホールカップの切り替えなどは毎日行う業務です。
基本的な業務を毎日行うたびに徐々に技術やルーティン化が洗練されていくので、経験を積むほどスムーズな業務ができるようになります。
ただ、季節によって発生する業務もあるため、先輩社員と一緒にコース管理の責任者であるグリーンキーパーの指示の通りに業務をこなします。
毎年発生する業務なので、先輩社員と一緒になって少しずつ業務を覚えながら上達していくのが一般的です。
ゴルフ場コース管理業務でキャリアアップを目指すには?

ゴルフ場コース管理業務において、どうすればキャリアを積んでいけるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
キャリアアップを目指すには、以下のようなキャリア先が挙げられます。
- サブキーパー
- グリーンキーパー
それでは、ゴルフ場コース管理業務におけるキャリアアップについてご説明しましょう。
サブキーパー
サブキーパーとはコース管理として十分に経験を積んだ人が昇格できるキャリアです。
サブキーパーに昇格すると、コース管理の責任者であるグリーンキーパーを補佐する仕事をする他、新入社員のコース管理におけるマネジメントや教育を行います。
グリーンキーパー
グリーンキーパーとはサブキーパーとしてさらなる経験を積んだ人が昇格できるキャリアであり、ゴルフ場コース管理における責任者としてさまざまな業務をこなすことになります。
コース管理の責任者としての業務はもちろん、トーナメントを開催する場合はゴルフ場のコースメンテナンスの責任者を担うとても重要な役職です。
また、サブキーパーからだけでなく、全国140ヶ所以上のゴルフ場を運営しているパシフィックゴルフマネージメントで、コースメンテナンスアカデミーを受講することでもグリーンキーパーになることができます。
コースメンテナンスアカデミーを受講し、4日間の研修に参加して最終日の試験に合格すると、ようやくグリーンキーパーに昇格できます。
ゴルフ場コース管理の給与(年収)は?

ゴルフ場コース管理における給与や年収は、以下の通りです。
職種 | 金額 |
コース管理(アルバイト) | 時給:1,050〜1,500円 |
コース管理(正社員) | 月給:18〜30万円 |
サブキーパー | 年収:360〜450万円 |
グリーンキーパー | 年収:450〜550万円 |
基本的に責任が多いキャリアほど年収も高くなることが分かります。
複雑なキャリア形成ではないので、コース管理業務をしっかりと覚えて洗練させていけば、自ずとキャリアアップが見込める業界だと言えるでしょう。
ゴルフ場コース管理の仕事のやりがい

ゴルフ場のコース管理における仕事のやりがいは、以下の通りです。
- ゴルフコースを作り上げる楽しさがある
- 自然の中で仕事ができる
- 時にはプロのトーナメントの舞台を作ることも
それでは、ゴルフ場のコース管理における仕事のやりがいについてご説明しましょう。
ゴルフコースを作り上げる楽しさがある
コース管理業務において、いかに美しく魅力的でプレイしたくなるような景観のゴルフコースを作り上げられるかが重要です。
ゴルファーが気持ちよくゴルフがプレいできるようにするにはどうすればいいのか考えながらコースを作っていくため、思い通りのコースを形作れたときの達成感が感じられるでしょう。
また、最も達成感が感じられる瞬間は、ゴルフコースそのものの良し悪しの評価です。
もしもゴルファーが自分が手がけたゴルフコースを高く評価してくれたときほど嬉しいことはないでしょう。
自然の中で仕事ができる
ゴルフ場のコース管理と言っても、やることは基本的に自然との触れ合いの中で行うことばかりです。
グリーンの刈り込みや植木の剪定、伐採など、自然と触れ合いながら仕事ができる環境はとても充実したものになります。
時にはプロのトーナメントの舞台を作ることも
もしもプロのトーナメントが行われるゴルフ場に勤めることができた場合、プロのゴルファーが集まって競うコース作りに携わることができます。
関係者の数も圧倒的に多くなるうえに、ラフの高さまでこだわり抜くようになるのでコースづくりは責任重大です。
その大変さは計り知れませんが、一流のプロが集まって競い合う場所を作れる経験はめったにない経験ですし、今後もプロのトーナメントに携われる機会があることを考えると非常に大きなモチベーションにつながるでしょう。
ゴルフ場コース管理の大変さ

ゴルフ場のコース管理で大変に感じることは、以下の通りです。
- 天候に合わせて芝を整備する必要あり
- 芝の育成に使う薬剤を見極める必要あり
- 炎天下や雪の中での作業も
- 出勤が早い
それでは、ゴルフ場のコース管理で大変に感じることについてご説明しましょう。
天候に合わせて芝を整備する必要あり
ゴルフ場のコース管理においてマニュアルはないものと言っても過言ではありません。
コースは環境や天候によって毎日変化があるので、その日の環境や天候を読み取って適切な業務を行う必要性があります。
特に芝の育成状況は1回のミスで大きな影響を与えてしまうため、散水のタイミングや植木の状況など、細かく見極めて対処していかなければなりません。
細かく神経を張り巡らせて対処していくことでようやく美しい景観のコースが形作られていくので、かなり大変な業務だと言えるでしょう。
芝の育成に使う薬剤を見極める必要あり
ゴルフ場にある芝はどれも一緒ではなく、非常に多くの種類があります。
コース管理業務を行ううえで重要なのは、芝の育成に使う薬剤の厳選です。
植えられている芝はどんな種類でどんな病気にかかりやすいのか、どの薬剤が最適なのか事前にさまざまな知識を覚えておかなければなりません。
薬剤によっては市町村によって使えないこともあるため、最適解となる薬剤を見つけても使用できない可能性があります。
事前に行政の情報をチェックして、入念に調べておくことが重要です。
炎天下や雪の中での作業も
芝の手入れは一日にしてならず、ということで炎天下でも雪の中でも関係なく毎日手入れを行わなければなりません。
真夏の圧倒的に高い気温で汗を流しながら作業したり、氷点下を下回る極寒の寒さの中でも作業したりすることになるので非常に大変です。
芝は非常にデリケートなので炎天下や雪などの影響を受けやすいため、悪天候だからこそ手入れを怠ってはいけません。
出勤が早い
基本的にゴルフ場のコース管理業務を行う人は、ゴルファーよりも早く出勤しなければなりません。
早く出勤して芝の状態を確認したり、必要に応じて手入れをしたりとやることは数多くあります。
朝が弱い人には向いていないと言えるでしょう。
まとめ

ゴルフ場のコース管理業務は数多くありますが、基本的に特別なスキルを求められるわけではないので初心者でも働きやすいと言えるでしょう。
ただ、悪天候の中でも仕事をしなければならず、早朝出勤もあるなど、大変に思う部分はあります。
とはいえ、それでも自分の手で美しいゴルフコースを作り上げる楽しさがありますし、自然と触れ合いながら働けるのも大きなポイントです。
もしもゴルフに興味がある人は、是非ともコース管理業務ができる会社への就職や転職を目指してみてはいかがでしょうか。
就職や転職を検討しているなら、造園・園芸・外構・土木業界の職人転職に特化した求人サイトであるガーデンジョブの利用がおすすめです。