「植物に囲まれて働きたい」「人と接する仕事がしたい」——
そんな想いを活かせるのが“園芸店スタッフ”という仕事です。

 

園芸店スタッフといっても、植物を管理するだけでなく商品の発注や接客などお客様とかかわることも多い仕事となります。

 

本記事では、園芸店スタッフの具体的な仕事内容や必要なスキル、働く魅力についてわかりやすく解説しています。

 

園芸・ガーデニングが好きな方や、植物に関わる仕事に興味がある方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。

 

あなたの“好き”を仕事にするヒントが、きっと見つかります。




目次

園芸店スタッフの仕事内容

園芸店スタッフの仕事は多岐にわたります。

主な業務内容は以下のとおり。

  • 植物の育成・管理
  • 園芸用品の管理
  • 商品の発注
  • 商品の陳列
  • 商品の販売・接客

1つずつ解説します。

植物の育成・管理

園芸店スタッフの主な仕事は、植物の育成・管理です。

植物の健康や見栄えを維持するために、主に下記の作業を行います。

  • 適切な水やり
  • 肥料の施肥
  • 病害虫の対策・予防
  • 日光・温度・湿度の調整
  • 風通しの確保
  • 成長度合いの確認
  • 葉の状態の確認
  • 剪定
  • 植え替え
  • 清掃
  • 支柱立て

 

園芸店スタッフは、植物の成長を促すために、適切な環境づくりが最も重要です。

 

【基本的な環境管理方法】

  • 水やりは朝に行う
  • 各植物に適した気温下で管理する
  • 季節や天候に応じて水の量や日当たりを調整する
  • 毎日状態をチェックし、異変が合った場合は即対処する

 

土の乾きや根腐りがないように、年間を通じて各植物に応じた適切な管理を行い、最適な状態で販売できるようにしています。

 

園芸用品の管理

園芸店スタッフは植物の管理に加え、下記のような園芸用品も管理します。

  • 園芸用品(スコップ、ハサミ、手袋など)
  • 種子(野菜や花の種子)
  • プランター・鉢
  • 装飾品(風鈴、オーナメント、ガーデンライトなど)
  • ドライフラワーやアレンジメント
  • 庭用資材(防草シート、マルチング剤、土壌改良材、舗装材など)

 

園芸店では植物だけでなく、このような家庭菜園に必要な商品も取り扱っています。

 

【具体的な管理項目】

  • 在庫
  • 販売期限
  • 品質

在庫管理や販売期限などの情報は、勘や経験に頼るのではなく、パソコン(POSシステムを利用)で管理します。

発注

花市場や仲卸業者から、植物や園芸用品の発注をします。

注文方法は店舗によって異なりますが、一般的に下記のように行われます。

  • 必要な花を事前に予約注文する
  • 花市場に出荷済みの商品から注文する
  • 決まった花を一定期間仕入れる
  • 数週間前から予約し、予約時点の価格で注文する

 

植物の需要は年間を通して一定ではないため、季節に応じて適切な植物や園芸用品を仕入れます。

陳列

店舗内の商品陳列も園芸店スタッフの重要な仕事です。

季節感や色彩バランスを考慮しながら、植物や園芸用品を魅力的に配置します。

植木鉢や園芸資材なども含めて、見やすさや商品のジャンルごとに配置。お客様の購買意欲を高めていきます。

 

販売・接客

発注、陳列した商品をお客様に販売します。

お客様が来店したらまずは挨拶を行い、必要に応じて接客します。

例えば、「どんな商品をお探しですか?」「部屋の環境はどのような感じですか?」など、適切な商品を提案できるように情報を集めます。

その際に、植物の育て方や管理方法、必要な道具などをアドバイスします。

レジ操作を行いお客様に販売し、必要に応じてチラシくばりなどの宣伝を行い次回来店を促します。

 

園芸店スタッフの魅力

園芸店スタッフの1番の魅力は、植物に囲まれた環境で働けることです。植物や自然が大好きな人にとって大きな喜びとなります。

植物の成長を見守りながら仕事ができるので、達成感や充実感を得られるでしょう。

また、お客様と直接コミュニケーションを取りながら、植物の魅力や育て方を伝えられることも魅力の一つです。

お客様に合った植物や園芸用品を提供できれば、大きな喜びとやりがいに繋がります。

 

園芸店スタッフに必要なスキル

園芸店スタッフとして活躍するためには、以下のようなスキルが求められます。

  • コミュニケーション能力
  • 植物の専門知識
  • 体力

詳しく解説しますので、あなたが園芸店スタッフに向いてるかどうかの参考にしてみてください。

 

コミュニケーション能力

お客様との対話や相談対応が多いので、コミュニケーション能力は園芸店スタッフにとって必須のスキルです。

例えば、植物の特性や育て方をわかりやすく説明したり、お客様のニーズを適切に把握したりしなければなりません。

専門用語を一般の方にもわかりやすく伝える能力も重要。同僚や上司とのコミュニケーションも円滑に行う必要があります。

 

植物の専門知識

園芸店スタッフには、植物の育て方や管理方法に関する専門知識が必要不可欠です。

適切な管理方法が分かっていれば、植物を最適な状態に保てるようになり、売上アップに繋がります。

 

接客においても、植物の寿命や開花時期などの知識があれば、的確にアドバイスできます。

お客様に庭やベランダのデザイン提案も行うこともあります。配置や色の組み合わせなどの知識もあれば、さらにお客様に満足してもらえるでしょう。

 

体力

園芸店スタッフの仕事は体力を必要とします。

重い鉢植えの移動や土の入れ替え、長時間の立ち仕事など、肉体労働的な要素が多くあるからです。

また、季節を問わず屋外での作業も発生するため、体調管理も重要です。

 

園芸店スタッフに向いている人

必要なスキルを考慮すると、園芸店スタッフに向いている人は下記のとおり。

  • 植物や自然が好きな人
  • 人と関わるのが好きな人
  • 手先が器用な人
  • 接客が好きな人
  • 挨拶できる人
  • 体力がある人
  • コツコツと作業を続けられる人
  • 販売やサービスの接客経験がある人

 

特に大事なのは、植物や自然を愛する気持ち。日々の植物の成長を観察し、その変化を楽しめるのが園芸店スタッフの魅力だからです。

接客経験があると採用されやすいですが、店内研修でも身に付けられるので必須ではないでしょう。

自分に向いてると感じた方は、園芸店スタッフになる方法を学んでいきましょう。

 

園芸店スタッフになるには

「園芸店スタッフになるにはどうすればいいの?」

園芸店スタッフになるには下記の方法があります。

  • 基礎知識を習得して園芸店に就職
  • 資格を取得して園芸店に就職
  • 未経験で園芸店に就職

 

基礎知識を習得して園芸店に就職

園芸の基礎知識を身につけてから、園芸店に就職する方法です。

農業大学や専門学校での教育を受けたり、通信講座を利用したり、参考書で独学で学んだりするのが効果的。

植物の種類や育て方、土壌や肥料に関する知識、病害虫対策など、幅広い分野を習得できるでしょう。

園芸店の就職は未経験でも可能ですが、基礎知識があればアピールポイントになります。

 

資格を取得して園芸店に就職

園芸店スタッフに必須となる資格はありません。

しかし、園芸関連の資格を取得すれば、専門知識や技術を持っていることをアピールできます。

もちろん、資格がなくても園芸店スタッフになることは可能ですが、即戦力として見なされる可能性があります。

資格取得を目指す過程で得られる知識や経験も、仕事に活かすことができるでしょう。

 

未経験から園芸店に就職

店舗によっては、未経験でも園芸店に就職することができます。

多くの企業がアルバイトやパートで募集しているので、未経験でも比較的就職しやすいからです。

街の園芸店やホームセンター、スーパーの園芸コーナーなど、様々な就職先があります。

最初はパートやアルバイトから始め、経験を積んで正社員を目指すというキャリアパスも考えられます。

 

園芸店スタッフに求められる資格

園芸店スタッフになるために必須の資格はありませんが、以下のような資格を持っていると有利になります。

  • 園芸インストラクター
  • ガーデニングアドバイザー
  • ガーデンコーディネーター

1つずつ見ていきましょう。

 

園芸インストラクター

園芸インストラクターは、ガーデニングに関する基礎知識を身につけられる資格です。

具体的には、植物の育て方や管理方法、病害虫対策などの知識を習得できるため、園芸店スタッフとして働く上で非常に役立つ資格です。

資格が取得できれば、お客様に専門的なアドバイスを提供することができるようになります。

受験資格は必要ないので、どなたでもチャレンジできる資格です。

 

ガーデニングアドバイザー

ガーデニングの基礎知識だけでなく、花木の種子、植栽プラン、設計、施工、管理方法まで幅広く学べる資格です。

具体的には、庭園のデザインや植物の植え替えのコツ、ガーデンの施工を成功させるヒントなど、より専門的な知識を身につけることができます。

お客様への提案力向上にも役立ち、庭全体のコーディネートや長期的な管理計画の立案にも活かすことができます。

受験資格はないため、どなたでも受験できます。

 

ガーデンコーディネーター

ガーデンデザインや植物の育て方などを総合的に学べる資格です。

庭園全体のコーディネートや、季節に応じた植物の選定など、より高度な知識と技術を習得できます。

園芸店でのアドバイザー的な役割を担う際に役立ち、お客様の要望に応じて、総合的な庭づくりの提案ができるようになります。

こちらも特別な受験資格はありません。

資格の取り方は下記の記事で詳しく解説しています。興味のある方は、ぜひご覧ください。

園芸店スタッフの年収

求人サイトの情報では、時給1080円から1300円程度の求人が多く見られます。

 

これを基に計算すると、フルタイムで働いた場合の年収は約210万円から250万円程度と推定されます。

ただし、都市部では時給が上がる傾向にあるため、地域によって年収に差が出る可能性があります。

また、パートタイムやアルバイトでの雇用が多いため、個人の働き方によって実際の年収は大きく異なる可能性があります。

経験や資格、役職などによっても年収は変動します。正社員の管理職や専門的な知識を要する職位に就くことで、より高い年収を得られる可能性があります。

 

まとめ:園芸店スタッフは未経験でも気軽に始められる職業

園芸店スタッフは、未経験でも始めやすく、アルバイトやパートの募集も多いため、気軽にチャレンジできます。

植物の知識や接客スキルを磨き、お客様に満足してもらえれば、大きなやりがいとなるでしょう。

興味のある方は、ぜひ園芸店スタッフを目指してみてはいかがでしょうか。

 

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氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期か ら植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。 公園の設備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植 栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 ダーチー

工場に勤務しながらWebライターをしているダーチーと申します。これまで、建設業や製造業、物流業、飲食店のアルバイトまで経験しました。