「庭師になりたいけど、どうすればいいの?」
「必要な資格や経験はあるの?」
「未経験でも庭師になれるの?」

 

このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

 

庭師は自然と調和した美しい空間を創造する魅力的な職業です。

 

この記事では、庭師になるための具体的な手順や必要な資格、効率的な求人の探し方まで詳しく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。




目次

庭師になるには?【主に2パターンあります】

庭師になるための具体的な手順は、大きく分けて2つのパターンがあります。

  • 専門的な教育を受ける
  • 未経験から造園業者に就職

詳しく見ていきます。

専門教育を受けてから庭師になる

専門学校や高校、大学、職業訓練校などでは、経験豊富な先生や業界の専門家から直接指導を受けられるのがメリット。

現場で役立つ実践的な知識や技術を効率的に習得可能です。

特に専門学校や大学では、植物の知識、設計、施工、管理など、造園に関する幅広い分野を体系的に学べます。

例えば、CADソフトの操作、測量、設計製図、施工技術などの実践的スキルです。

キャリアカウンセリングや求人情報の提供など、就職活動を支援する体制もあり、卒業生のネットワークを活用した就職活動も可能です。

専門教育を通じて、造園技能士や造園施工管理技士などの資格取得に必要な知識を効率的に学べる点もメリット。

専門学校・大学には求人依頼が多く、有利に就職活動を進めることができ、卒業後に即戦力として活躍できる可能性が高まります。

専門学校・大学では、同じ志を持つ仲間や先生との出会いがあるのも大きな魅力です。

未経験から造園業者に就職する

造園会社に未経験者として入社することで、実践的な技術をすぐに学べます。

現場で直接指導を受けながら、道具の使い方や植物の扱い方など、庭師の基礎を身につけられます。

実際の仕事を通じて経験を積むため、理論や技術だけでなく現場での問題解決能力や臨機応変な対応力も養えます。

教科書では学べない現場のノウハウや秘訣を吸収できると言えるでしょう。

実務経験を積みながら資格取得を目指せるため、効率的にキャリアアップが図れます。

また、給与を得ながら技術を習得できるため、経済的な負担が少ないのも魅力です。

庭師の資格を取得

どちらのパターンを選択するにしても、資格取得は庭師としての信頼性を高める上で重要。

例えば、造園技能士(1級・2級)、造園施工管理技士、樹木医などの資格取得を目指し、自身のスキルアップを図りましょう。

ただし、資格は一定の実務経験が必要な場合があります。


下記の記事では造園技能士の概要を詳しく解説しています。勉強方法や将来性にも触れているのでぜひご覧ください。

下記は管理系の資格である造園施工管理技士を解説した記事です。取得するメリットや試験スケジュールが分かりますので、ぜひご覧ください。

そもそも庭師とは?【庭の設計・施工・管理】

庭師は、庭の設計、施工、管理を行う専門職です。自然と調和した美しい空間を創造し、季節や環境に応じた植物の世話が主な業務となります。

庭師は単に植物を育てるだけでなく、顧客の要望や環境条件を考慮しながら、美しく機能的な庭園を作り上げる重要な役割を担っています。

庭師の主な仕事内容

庭師の主な業務内容は下記のとおり。

  • 庭園の設計
  • 庭園の施工
  • 植栽や剪定作業
  • 庭園の維持管理と改修

 

庭園の設計では、顧客の要望や敷地の特性を考慮しながら、植物の配置や景観のデザインを行います。

施工段階では、実際に植物を植え石や木材などの素材を使って庭園を形作り、植物の健康と美しさを保つために適切な手入れを行います。

庭園の維持管理も重要で、定期的な草刈りや施肥、病害虫の防除などを行い庭園の美しさを長期的に保ちます。

植木屋と造園屋との違い

造園業者、庭師、植木屋の間には明確な境界線はなく、それぞれの仕事内容には重複する部分が多くあります。

しかし、一般的な傾向として以下のような違いがあります

職種主な業務内容規模特徴
植木屋庭木の剪定、消毒、伐採、植え付け個人宅の庭が中心剪定を専門とすることが多い。植木の販売も行う場合がある
造園屋庭園設計、施工、維持管理大規模な庭園や公共施設の緑地地盤整備から植栽、石組みまで幅広い業務を行う
庭師庭の設計、施工、管理個人宅から公共施設まで幅広い植木屋と造園屋の要素を併せ持つ。より総合的なスキルを持つ

植木屋は主に個人宅の庭木の手入れを担当し、造園屋は大規模な庭園や公共施設の緑地設計・施工を行います。

庭師は両方の要素を持ち合わせ、より幅広い規模の庭園に対応できる総合的なスキルを持っています。

とはいえ、実際の現場では役割が重なることが多々あります。

例えば、造園会社に所属して実際に作業する人を「庭師」と呼ぶこともあり、植木屋が行う剪定や消毒などの庭木の手入れは、造園会社でも行われる仕事です。

結論として、これらの職種は密接に関連しており、明確な区別をつけることは難しいのが現状です。

顧客のニーズや案件の規模によって、それぞれの専門性を活かしながら柔軟に対応していると言えるでしょう。

庭師に向いている人の特徴

庭師に向いている人の特徴は下記のとおり。

  • 自然や植物が好きな人
  • 創造性と美的センスがある人
  • 体力がある人
  • 屋外作業が苦にならない人

深堀りしていきましょう。

自然や植物が好きな人

庭師の仕事は植物と深く関わるため、自然や植物に対する愛情は必要不可欠です。

植物の成長を観察し、季節の変化を感じながら手入れを行うことに喜びを感じられる人が向いています。

植物の知識を積極的に学び、植物の健康状態を把握し適切な手入れを行おうとする姿勢も重要。

植物が好きであれば、日々の業務の中で新たな発見や感動があり、仕事へのモチベーションを高く維持できます。

創造性と美的センスがある人

庭師は庭という空間をデザインする仕事でもあります。

顧客の要望を理解し、それを具現化するために創造性と美的センスが求められます。

植物の配置や石の配置、庭全体のバランスなどを考慮し、美しい景観を作り出す能力が必要です。

また、和風庭園や洋風庭園など、様々なスタイルの庭園に対応できる柔軟性も求められます。

創造性と美的センスがあれば、顧客の期待を超える美しい庭園を作り上げられるでしょう。

体力がある人

庭師の仕事は屋外での作業が中心となるため、基礎体力は非常に重要です。

夏の炎天下や冬の寒空の下で長時間作業をこなす必要があり、体力がないと業務を続けることが困難になる場合があります。

重い資材や道具を運搬する作業も頻繁にあるため、日ごろから体力づくりを意識し、仕事に耐えられる体力を養う必要があります。

野外作業が苦にならない人

庭師の仕事は基本的に屋外での作業です。

そのため、天候に左右されることが多く、雨の日や風の日でも作業を行うことがあります。

また、虫や動物との遭遇も避けられません。したがって、屋外での作業に対する抵抗感がなく、自然の中で働くことに喜びを感じられる人が向いています。

安全のために長袖・長ズボンを着用して作業する必要があるため、夏場は特に暑さ対策が重要になります。

庭師の求人を効率的に探す方法

庭師の求人を探す方法はいくつかありますが、効率的に探すためにはさまざまな手段を組み合わせることが重要です。

  • ハローワークの活用
  • 造園会社や植木屋への直接問い合わせ
  • 専門の求人サイトの利用

1つずつ見ていきましょう。

ハローワークを活用

ハローワークを活用することで、多くの求人情報を閲覧でき、幅広い選択肢の中から探せます。

ハローワークでは、求人紹介から採用まで担当者に相談できるため、自分に合った仕事を見つけやすいというメリットがあります。

また、地域の求人情報が豊富なため、地元での就職を考えている場合に特に有効です。

造園会社や植木屋に直接問い合わせる

造園会社や植木屋に直接問い合わせることで、直接的なアプローチでやる気をアピールできる可能性があります。

ただし、多くの場合、ハローワークや求人サイトを通してほしいと言われることが多いので、注意が必要です。

直接問い合わせる際は、事前に会社の情報をよく調べ、自分のスキルや経験がどのように役立つかを具体的に説明できるように準備しておくことが大切です。

また、知人通じて話をしてもらうのも効果的でしょう。

専門の求人サイトを活用

造園や庭師に特化した専門サイトで仕事を探すことで、効率的に情報収集できます。

専門サイトは最新情報の取得に役立ち、非公開求人を発見できる可能性もあります。

GARDEN-JOBのような一部の専門サイトでは入社祝い金を貰える可能性もあるため、経済的なメリットも期待できます。

専門サイトを利用する際は、自分のニーズに合った情報を提供しているサイトを選ぶことが重要です。

庭師への転職を成功させるポイント

庭師への転職を成功させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。

  • 業界の情報を収集する
  • 効果的に自己アピールする
  • 未経験歓迎の求人を選ぶ
  • 自己分析をする

1つずつ解説します。

業界の情報を収集する

造園業界の最新トレンドや求人情報を把握することは、転職成功の第一歩です。

専門の求人サイトや業界誌を活用し、常に最新の情報をチェックすることが重要です。

業界の動向や求められるスキルを理解することで、自分の強みをどのようにアピールすべきかが明確になります。

また、業界特有の課題や将来の展望についても理解を深めることで、面接時に具体的で説得力のある回答ができるようになります。

効果的に自己アピールする

効果的な自己アピールのためには、職務経歴書の作成や資格、実務経験のアピールが重要です。

これまでに手がけた庭園のデザインや施工例、植栽の成功事例などがあればアピールしましょう。

資格や実務経験については、具体的にどのようなスキルを身につけたか、どのような成果を上げたかを明確に説明できるように準備しておくことが大切。

また、自分の強みや独自の視点、将来の目標なども効果的にアピールすることで、他の候補者との差別化を図れるでしょう。

未経験歓迎の求人を選ぶ

庭師への転職を考えている未経験者は、研修制度が整っている企業や、「未経験OK」「経験不問」と記載された求人を探すことが重要です。

未経験歓迎の求人は、基礎から丁寧に指導してもらえる可能性が高く、スムーズに業界に参入できる可能性が高いです。

しかし、未経験者向けの求人では、応募者のやる気や情熱を重視する傾向があるため、自身の適性や熱意をしっかりとアピールすることが大切です。

自己分析をする

自己分析をして、自身のスキルや経験、適性を客観的に評価し、転職の目標を明確化しておきましょう。

自己分析を通じて、自分の強みや弱み、興味関心を明確にすることで、より自分に合った職場や役割を見つけられるでしょう。

自己分析は、例えば下記を考えてみてください。

これまでの経験過去の職歴、担当業務、成功体験、失敗体験など
強みとなる長所・スキル・経験専門的なスキル、社交性や粘り強さ、リーダーシップなど
今後の目標やビジョン達成したい目標、希望する職場環境、方向性など


また、短期的な目標と長期的な目標を設定することで、転職後のキャリアパスを具体的にイメージできます。

目標設定は、実現可能性と挑戦性のバランスを考慮し、段階的に達成できるような計画を立てると挫折しにくいです。

待遇や労働条件を確認する

転職失敗を防ぐためには、待遇や労働条件の確認し、自分にあった会社を選ぶことが重要です。

例えば、給与や勤務時間、福利厚生などの条件を事前に詳しく確認し、自分の希望と合致しているかを慎重に判断する必要があります。

また、庭師の仕事は季節変動による収入の変化が大きいことを考慮し、年間を通じての収入の見通しを立てることが大切。

体力的な負担についても理解し、自分の体力や健康状態に合った仕事内容かどうかを確認しておきましょう。

まとめ:庭師は未経験でも目指せる!さっそくチャレンジしてみよう!

庭師は、未経験者でもチャレンジできる魅力的な仕事です。

必要な知識やスキルを習得し、経験を積むことで、美しい庭園を作り出す専門家として活躍できます。

ぜひ、この記事で紹介した情報を参考に、庭師にチャレンジしてみてください。

なお、庭師を目指す方や、造園業界での転職を考えている方は、GARDEN-JOBへの登録をおすすめします。

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氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期か ら植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。 公園の設備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植 栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 ダーチー

工場に勤務しながらWebライターをしているダーチーと申します。これまで、建設業や製造業、物流業、飲食店のアルバイトまで経験しました。