皆さんは測量士がどんな仕事をしているのか詳しく知っていますか?

測量士は基本的に測量をする仕事ですが、簡単なように見えて実はやめとけと言われるほどキツイ仕事内容だと言われています。

拘束時間の長さや残業の多さ、将来性に対する不安など、さまざまな理由が挙げられます。

しかし、測量士の仕事はしっかりとやりがいが感じられる魅力的なものなので、今回の記事を通す手測量士を目指すべきか判断するのがおすすめです。

それでは、測量士を目指すのはやめとけと言われる理由や、やりがいと魅力、将来性と収入面、測量士を目指すべきかどうかの判断ポイントをご説明しましょう。




目次

測量士の仕事内容とは?

測量士の仕事内容は、外業か内業で大きく違います。

外業の測量士の場合、実際に現場に出向いて測量を行います。

現場で3人~5人のチームを組んで、測量機器を使って測量を行うのが一般的です。

測量に使われるのは、PCと連動して測量できるトータルステーションです。

PCと連動することで自動的に測量したデータが記録されるので、結果を確認しながら面積の計算や地図を作製していきます。

一方の内業は、測量士における予算管理や効率良く作業を進められる計画書の作成、データ分析などを行います。

外業と内業に分かれていますが、基本的にどちらも同じ測量士が行うのが一般的です。

測量士の仕事は天候に左右されるので、悪天候時は内業になり、それ以外は外業を優先して業務を行います。

測量士はやめとけと言われる理由

測量士はやめとけと言われる理由は、以下の通りです。

  • 拘束時間の長さと残業の多さ
  • 過酷な現場や不安定な仕事環境
  • 技能の習得と日々の学習が必要
  • 体力的な負担と労働環境
  • 将来性に対する不安

それでは、測量士はやめとけと言われる理由についてご説明しましょう。

拘束時間の長さと残業の多さ

測量士と聞くと現場を測量するだけの簡単な仕事のように感じるかもしれませんが、実際は拘束時間が長いうえに作業に遅れが生じている場合は残業になることも少なくありません。

何故なら、基本的に実際に測量の作業を行うのは都心や市街地からかなり離れている場所だからです。

現場に移動するまでの時間で1時間~2時間もかかることも少なくないので、現場に移動するだけのスケジュールになることもあります。

移動時間と測量する時間、帰る時間でかなりの時間がかかるため、拘束時間だけでもかなり長くなるでしょう。

また、測量を途中で中断するわけにはいかないので、作業に遅れが生じている場合でも関係なく現場に残って作業を続けなければなりません。

結果的に帰宅時間が深夜になることもあるため、残業も多くなる可能性があります。

過酷な現場や不安定な仕事環境

測量士の仕事は基本的に現場が過酷になることも少なくありません。

市街地から離れた場所で測量を行うのはもちろん、長時間かけて現場まで移動しなければなりません。

また、現場によってはさらなる過酷な環境の中で測量をすることになります。

森などの自然の中で測量をする場合は虫やハチなどに気を付けなければなりませんし、夏や冬の過酷な環境下でも測量を中止することはありません。

夏場は気温が急上昇する炎天下の中で測量しなければならず、冬は氷点下を下回るレベルの極寒でも正確な測量が求められます。

このように不安定な仕事環境の中で測量をすることになるので、非常につらく感じることもあるでしょう。

技能の習得と日々の学習が必要

測量士の仕事は考えている以上に大変なものです。

測量はどんな仕事でも必ず完璧にこなさなければならないため、測量を完璧にできるようにさまざまな測量技術を習得しなければなりません。

ただ、時代が進むにつれて測量技術や測量機器が進化しているので、以前と比べて複雑化しています。

測量士は進化する測量技術を次々を学んでいかなければなりませんし、新しい測量機器を導入していち早く使い方を覚え、現場に導入する必要性があるでしょう。

測量機器をすぐに使いこなすのは難しいため、どんな原理で動作するのか、スムーズに危機を使いこなすための訓練も必要になるなど、日々の訓練が必要不可欠です。

体力的な負担と労働環境

測量士の仕事は見た目以上にかなりの体力を消耗します。

残業することも多い中で拘束時間が長く、ずっと立ちっぱなしになることもあるので代わり映えのしない仕事で体力が削られていきます。

しかも炎天下でも極寒でも動かずにじっと測量することも少なくないため、ますます体力を奪われていくでしょう。

また、体力的にきつい仕事なのでどうしても体力がある男性を中心とした労働環境になりやすいのも拍車をかけています。

トイレが少なかったり男女共用だったりと、女性にとって働きにくい環境になっていると言わざるを得ません。

幸いにも働き方改革によって労働環境が改善されているところも増加しているため、今現在では女性の測量士も増えています。

将来性に対する不安

測量士は基本的に将来性に対して不安を感じているケースもあります。

測量士は士業なので、中小企業が圧倒的に多いです。

国土地理院が平成31年3月に公表した平成30年度測量業における測量士・測量士補に関する実態調査報告書によると、調査の解答を得られた企業数5360社のうち、5118社が社員数100人未満の中小企業であることが判明しました。

つまり、9割超の企業が中小企業なので、全体的な給与も低くなることになります。

また、測量士の仕事は基本的に6月にかけて少なくなるのも拍車をかけています。

測量士の仕事は6月が元も少ないと言われており、9月頃から徐々に仕事が増えて1月~3月頃が最も忙しくなると言われています。

このことから、仕事が少なくなるにつれて将来性に不安を感じるのでしょう。

測量士のやりがいとその魅力

測量士のやりがいとその魅力は、以下の通りです。

  • 社会貢献を感じられる仕事
  • 需要が安定している業界
  • 全国各地で活躍できる楽しさ
  • 最新技術に触れられる機会

それでは、測量士のやりがいとその魅力についてご説明しましょう。

社会貢献を感じられる仕事

測量士は責任重大な仕事なので精神的にもストレスが溜まりやすいですが、その分社会貢献が感じられる仕事でもあります。

数多くの工事の根幹を担っているので重要な役割を持っており、道路や鉄道など人々の生活に欠かせない現場で仕事をすることも多いです。

このことから、何十年と長い年月をかけて残り続けるインフラ建設に密接に関わっていることから、社会に大きく貢献できるのがポイントです。

需要が安定している業界

測量士の大きな魅力と言っても過言ではないのが、需要が非常に安定しているという点です。

何故なら、測量士が現場で作業を行う場所は、基本的にインフラ設備になるからです。

インフラ設備がある場所は人が生活する場所であり、なおかつ人間が生活するうえで絶対に必要になります。

しかも各事務所に1人以上の測量士を配置することが義務付けられているため、さらなる需要があります。

このことから、測量士の需要は非常に安定していると言えるでしょう。

全国各地で活躍できる楽しさ

測量士の仕事は一定の地域に限定されるものではなく、全国各地に移動して作業を行います。

これが拘束時間の長さや残業の多さにつながっていきますが、全国各地に移動できる点では他の仕事にはない大きな魅力です。

場所に関係なく全国各地から仕事の依頼が来るので、毎日同じことをして淡々を日々を過ごすようなことが嫌いな人に向いています。

最新技術に触れられる機会

測量の仕事は日々進化しているので、正確性や測量技術の向上、効率性を上げるといった目的でAIやドローンといった最新技術を導入する機会もあるでしょう。

そういった最新技術に触れる機会が多いのも大きな魅力の一つです。

最新技術を導入することで高品質の仕事がこなせるようになりますし、短期間で測量が終わればその分作業効率が良くなるのでたくさんの依頼をこなすことができます。

最新技術の導入は自分を高めると共に、会社や社会に貢献できるkとおにつながります。

測量士の将来性と収入の可能性

測量士には将来性があるのか不安に思う人も多いかもしれませんが、どのくらいの年収なのかどうか気になる人も多いのではないでしょうか。

それでは、測量士の平均年収やステップアップの可能性、キャリアの積み方などをご説明しましょう。

平均年収とステップアップの可能性

厚生労働省が公表している「令和5年分賃金構造基本統計調査」によると、測量技術者の平均年収は約489.1万円でした。

高い技術や知識、経験を積むほど年収も上がりやすくなるので、積極的に資格を首都k空いたり最新技術を導入して使いこなせるようにしたりすることがステップアップにつながります。

測量士の需要そのものは非常に安定しているため、長い目で見てもステップアップはやりやすいと言えるでしょう。

どのようにキャリアを積むべきか

測量士になった後のキャリア形成ですが、基本的に測量に関する知識や技術、経験を積むことが何よりも重要です。

特に測量に使用する最新技術の習得や導入は必要不可欠です。

日々進化する測量士の最新技術を積極的に身に付けていくことで、会社に必要とされる人材として重宝されるでしょう。

測量士を目指すべきかの判断ポイント

測量士を目指すべきかの判断ポイントは、以下の通りです。

  • 自分に合った働き方を見つける
  • ホワイト企業とブラック企業の見分け方
  • 将来を見据えた資格の活用法

それでは、測量士を目指すべきかの判断ポイントについてご説明しましょう。

自分に合った働き方を見つける

測量士を目指すかどうか迷ったときは、自分に合った働き方を見つけることが大切です。

測量士の仕事は基本的に拘束時間が長いうえに残業も多いので、その点を踏まえた働き方を探す必要性があります。

特に全国各地に移動することが多いからこそ、柔軟に行動できるように対応していかなければならないでしょう。

ホワイト企業とブラック企業の見分け方

測量士として入社する場合、ホワイト企業かブラック企業かどうか見極めなければなりません。

その方法は、「離職率が高いか低いか」を見極めることです。

離職率が低い企業は基本的に労働環境が良いこと、福利厚生が充実していること、女性が働きやすい環境が整っていることなど、働きやすい環境が整っている企業ほどホワイトだと言えます。

逆に、ノルマが非常にきつかったり、今どき古い体育会系の社風だったり、休日でも関係なく仕事の連絡をしてきたり、有給休暇を取らせてもらえなかったり、サービス残業が当たり前だったりするような企業はブラック企業です。

事前に徹底した企業リサーチを行って、入社した後に後悔しないようにしましょう。

将来を見据えた資格の活用法

測量士として活躍し続けていくならそれでもいいかもしれませんが、もっと将来を見据えて活躍するためにも資格を取得して活用することが大切です。

類似する資格には土地家屋調査士や建築士といった、建物や土地に関する資格があるので、それらの資格の取得を目指すのがおすすめです。

まとめ

測量士の仕事はやめとけと言われることも多いですが、それを踏まえたうえでさまざまなやりがいや魅力があると言えるでしょう。

需要が無くなることはほぼないので安心して働けますし、全国各地に飛び回って仕事ができるのもなかなかできない経験です。

興味がある人は、是非とも測量士への就職や転職を検討してみてはいかがでしょうか。

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氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期か ら植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。 公園の設備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植 栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 中里 涼子

ライター歴8年以上の中里 涼子です。 リフォーム・リノベーション、住宅、不動産投資などのジャンルで記事を執筆しています。 わかりやすく実用的な記事作成を得意としています。現場の声やリアルなユーザー体験を丁寧に掬い取ることを大切にしています。