「エクステリアプランナーってどんな仕事なの?」
「エクステリアプランナーになるにはどうすればいいの?」

 

こんな疑問に答える記事です。

 

エクステリアプランナーは、建物の外側を設計・管理・デザインする専門家。建築とデザインの両面から住まいの魅力を高める仕事です。

 

この記事では、エクステリアプランナーの仕事内容、必要なスキルや資格まで詳しくお伝えします。

 

エクステリアプランナーになる方法が分かるので、ぜひ最後までご覧ください。




目次

エクステリアプランナーの仕事内容

エクステリアプランナーの仕事内容は多岐にわたります。

  • お客様との打ち合わせ 
  • プラン作成
  • プランの提示と調整
  • 見積もり・契約
  • 施行準備
  • 工事管理
  • 完成・引き渡し
  • アフターフォロー

順番に見ていきましょう。

お客様との打ち合わせ

まず、打ち合わせを行いお客様の要望を聞き取ります。お客様が叶えたい外構のイメージを丁寧に聞き取ることが重要です。

打ち合わせでは主に下記を聞き取ります。

  • お客様の生活スタイル
  • 外構のコンセプト
  • 予算
  • 敷地の形状や周辺環境

 

エクステリアプランナーはお客様とのやりとりが多くなります。お客様の疑問や不安を解消できるように、しっかりと要望を聞き取る必要があります。

プラン作成

打ち合わせで収集した情報を基にプランを作成していきます。

プラン作成では下記が重要です。

  • ニーズと要望の反映
  • 建物や周辺環境との調和
  • 機能性や使いやすさの考慮
  • デザインの統一感
  • 予算内に収める

 

単に見た目の良さだけでなく、住む人の生活スタイルや周辺環境との調和も考慮しながら、最適な外構計画を立案していきます。

この段階で、CADを使用して詳細な図面を作成します。

CADについては下記の記事で詳しく解説しています。「CADって何?」「資格はいるの?」という方はご覧になってみてください。

プランの提示と調整

プランを作成したらお客様に提示し、必要に応じて調整していきます。

プランの提示と調整は下記の流れで行います。

  • プランの内容を細かく説明
  • お客様からの質問や疑問点に回答
  • 必要に応じてプラン修正
  • 再提案

 

合意が得られるまで3〜4回繰り返します。

 

プランの内容を細かく説明し、お客様の要望がどのように反映されているか明確に伝えることが重要。

プランや見積りの内容で気になる点や変更したい点について、お客様が気軽に質問や相談ができる雰囲気づくりを心がける必要があります。

見積もり・契約

プランの合意が得られたら、詳細な見積もりを作成します。

見積もり書の内容は主に下記のとおり。

  • 規格、仕様、数量、単価、金額
  • 工事の範囲
  • 使用材料
  • 工期
  • 支払条件
  • 工事名
  • 工事場所
  • 見積書作成日
  • 有効期限
  • 請負金額

 

お客様の承諾を得てから、工事契約を締結します。

この段階で最終確認を行い、再度お客様の不安や疑問点を解消しておくことが重要になります。

双方同意の上で契約を締結し、明確な条件のもとで工事を進めていきます。

施行準備

施行準備では、必要な材料の手配や工程の調整を行います。

プランに基づいた資材の発注を行い、工事の進行スケジュールを立案していきます。

専門業者の手配を行い、施工前に現場の状況を再確認します。

工事管理

計画に基づいて工事が行われているかや、進捗状況を確認。

各工程での品質管理、安全管理も行います。

また、工事の進捗状況を定期的にお客様に報告し、必要に応じて調整を行わなければなりません。

完成・引き渡し

完成・引き渡しの段階では、まず最終確認を入念に行います。

エクステリアプランナーは、営業担当や工事会社と共に、契約時に合意したプラン通りに工事が完了しているかを徹底的にチェックします。

具体的なチェックポイントは主に下記のとおり。

  • 舗装の平坦性や勾配
  • 植栽の配置
  • 塗装の色むらや塗り残し
  • 外構の仕上がり具合

細部にわたって確認を行います。

些細な不具合や計画との差異が見つかった場合は、即座に補修を依頼します。

お客様への引き渡しの際は、完成したエクステリアの使用方法や注意点を丁寧に説明します。

例えば、植栽の剪定方法、舗装のメンテナンス、排水溝の清掃方法などについて具体的にアドバイスを行います。

 

最終的にお客様と一緒に完成したエクステリアを確認し、正式な引き渡しを行います。

アフターフォロー

保証期間を設定し、アフターフォローを行います。

アフターフォローとは主に下記を指します。

  • 定期的な点検
  • 修繕
  • 日々のメンテナンス方法の相談
  • 緊急時の対応

エクステリア工事は単に施工して終わりではありません。

お客様との長期的な関係を築きながら、快適な住環境を維持するためのサポートも大切な仕事です。

エクステリアプランナーに必要なスキル

エクステリアプランナーとして成功するためには、いくつかの重要なスキルが必要です。

  • 幅広い専門知識
  • お客様の要望を引き出す力
  • 美観と表現力

1つずつ解説します。

幅広い専門知識

エクステリアプランナーは、建築、インテリア、造園、デザイン設計などに関する広い知識が不可欠です。

エクステリアプランナーの仕事は、お客様の要望に答え、住宅の外観全体を総合的にプランニングすることだからです。

具体的には下記の知識が必要。

  • 建築
  • インテリア
  • 造園
  • デザイン
  • 法規
  • 施工管理
  • 施工技術
  • CAD

このような幅広い専門知識があってこそ、顧客の要望に応えつつ、機能的で美しい外構を実現できます。

お客様の要望を引き出す力

エクステリアプランナーは、お客様の要望を引き出す力が必要。お客様の頭の中にあるイメージを具現化し、満足度の高い外構を実現するためです。

例えば、初回の打ち合わせでお客様の具体的な希望を詳細に聞き取り、ライフスタイルや暮らし方を理解することで、より適切な提案ができます。

お客様が理想の空間について語れるよう促し、潜在的なニーズを引き出すことができれば、確かな信頼関係を築けます。

美的センスと表現力

美観は、エクステリアデザインにおいて重要であり、外構の見た目が住まいや周囲の環境に与える影響は大きいです。

そのため、色彩や形状、素材の選定を通じて、視覚的な美しさを追求しなければなりません。

そして、お客様の要望を具現化するためには表現力が不可欠。

お客様が持つ理想や希望を正確に理解し、それを基に独自のデザインを提案する能力が求められます。

また、最新のデザイントレンドや技術を取り入れた提案も行うことで、顧客に新しい価値を提供できます。

エクステリアプランナーの魅力

エクステリアプランナーの仕事には、多くの魅力があります。

  • お客様の暮らしの手助けができる
  • 自分のアイデアを形にできる
  • 設計から完成まで携われる

詳しく解説します。

お客様の手助けができる

お客様の希望や暮らし方をもとにエクステリアをデザイン・プランニングすることで、お客様が快適に暮らす手助けができます。

景観との調和を図りながら、住環境の向上に寄与できるという点も魅力的です。

単に一つの建物だけでなく、街全体の美観や機能性の向上にも貢献できます。

自分のアイデアが形になる

自分のアイデアが形になり人々の生活を豊かにするという実感は、大きなやりがいにつながります。

ただし、お客様の要望が多様なので、それに答えるのが難しい場合があります。

設計から施工まで携われる

設計から施工まで責任を持ってお引き受けできることも、エクステリアプランナーの魅力の一つです。

エクステリアプランナーは、顧客との打ち合わせから始まり、デザイン、設計、施工管理、そして完成後のメンテナンスまで一貫して担当することが多いです。

顧客の要望を細部まで反映させることが可能になります。

また、総合的な知識とスキルを身につけられるので、自身も大きな成長が期待できます。

エクステリアプランナーに向いている人

エクステリアプランナーに向いている人の特徴は下記のとおり。

  • ものづくりが好き
  • 人とのコミュニケーションが好き
  • 建築、インテリア、造園などのデザインに興味がある
  • 自分のアイデアを表現したい
  • 責任感がある

特に、ものづくりへの興味やコミュニケーション能力は重要。外構の基礎知識を習得し、お客様の希望や暮らし方を理解しなければならないからです。

エクステリアプランナーはお客様の要望を形にするので、デザインへの興味と責任感も求められます。

もし、あなたが向いてるならエクステリアプランナーを目指してみましょう。

エクステリアプランナーになるには?

「エクステリアプランナーになるにはどうすればいいの?」

エクステリアプランナーになるためには、いくつかのステップを踏む必要があります。

ここでは、エクステリアプランナーになるために一般的な方法をお伝えしますので参考にしてみてください。

基礎知識を身につける

エクステリアプランナーになるための第一歩は、必要な基礎知識を身につけることです。

建築やインテリア、デザイン系の大学や専門学校で学ぶことが一般的。

このような教育機関では主に下記を学べます。

  • 建築の基礎知識
  • デザインの理論や技術
  • CADなどのソフトウェアの使い方

 

また、業界とのつながりも強いため、インターンシップなどの機会を通じて実務経験を積むこともできます。

資格を取得する

エクステリアプランナーとしてのキャリアを築く上で、関連資格の取得は大きな助けとなります。

お客様と会社の信頼性が向上するからです。

特に、エクステリアプランナー資格(1級、2級)の取得がおすすめ。

他にも、造園施工管理技士や造園技能士、カラーコーディネーターなどの資格も、エクステリアプランナーとしてのキャリアに役立ちます。

エクステリア関連企業に就職

エクステリアプランナーになるのに必須となる資格はありません。そのため、未経験からエクステリア関連企業に就職し、実務経験を積むこともできます。

設計事務所や建築会社、エクステリア専門会社などが主な就職先となります。

就職後は、先輩プランナーのアシスタントとして仕事を始めることが多いです。

お客様との打ち合わせに同行したり、図面作成や見積書作成の補助を行ったりしながら、実務のノウハウを学んでいきます。

個人差はありますが、入社してから半年程度を目安に、規模が小さい案件から担当し始め、1年を目安にプランナーとしてひとり立ちするのが一般的なようです。

実務経験を積みながら資格の取得を目指すと良いでしょう。

エクステリアプランナーの関連資格

エクステリアプランナーとして活躍するためには、様々な関連資格が役立ちます。

例えば下記。

  • エクステリアプランナー
  • 造園施工管理技士
  • 造園技能士
  • カラーコーディネーター

まず最初に資格を取得するなら、2級エクステリアプランナー、2級造園施工管理技士がおすすめ。

難易度が低めで、業界での知名度が高いからです。

ちなみに、外構工事に関する資格の詳細は下記の記事でまとめてあります。技能講習や訓練も紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください。

エクステリアプランナーの年収

エクステリアプランナーの年収は、経験や能力、勤務先によって大きく異なりますが、一般的には300万〜400万円程度と予想されます。

ただし、これはあくまで平均的な数字であり、個人の実績や会社の規模によって大きく変動する可能性があります。

ベテランのエクステリアプランナーになると、年収が500万〜600万円ほどまで上がる可能性があります。

大規模工事を手がけたり、管理職に就いたりすることで、さらに高い年収を得ることができるでしょう。

また、複数の資格を持つことで年収が上がる可能性もあります。

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まとめ:エクステリアプランナーはお客様の要望を形にする仕事

エクステリアプランナーは、建物の外側を総合的にデザイン・プランニングし、形にする職業です。

そのため、建築、インテリア、造園、デザインに関する広い知識とコミュニケーション能力が求められます。

大変なことも多いですが、お客様の夢を具現化できる、やりがいのある仕事といえるでしょう。

 

なお、造園・外構業界で活躍したい方、エクステリアに興味のある方は、GARDEN-JOBへの会員登録をおすすめします。

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氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期か ら植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。 公園の設備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植 栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 ダーチー

工場に勤務しながらWebライターをしているダーチーと申します。これまで、建設業や製造業、物流業、飲食店のアルバイトまで経験しました。