「重機オペレーターってどんな仕事?」

「重機オペレーターに向いている人の特徴は?」

「重機オペレーターになるにはどうすればいい?」

 

こんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

 

重機オペレーターは、建設現場や土木工事で活躍する専門職です。ブルドーザーやクレーンなどの大型機械を操作し、土地の整地や資材の運搬など、様々な作業を担当します。

 

この記事では、重機オペレーターの仕事内容や必要なスキル、資格、年収などについて詳しく解説します。

 

重機オペレーターに興味がある方や、キャリアチェンジを考えている方にとって、有益な情報をお届けしますのでぜひ最後までご覧ください。




目次

重機オペレーターとは

重機オペレーターは、建設現場や土木工事で重機を操作して様々な作業を行います。

安全管理と効率的な作業が求められる職業であり、身体を使う作業員と共に工事現場で不可欠な存在です。

重機オペレーターの主な仕事内容

重機オペレーターは、重機を操作して土を掘削したり、重い物を運搬したりする作業を担当します。

重機は工事の目的に応じて使い分けられ、重量1トン未満のミニ建設機械から100トンを超える超大型機械まで、種類は多岐にわたります。

【代表的な重機と使用目的】

ブルドーザー土砂の掻き起こし、運搬、ならしなどの整地作業に使用されます。
パワーショベル、バックホウ掘削、積込、破砕・選別、整地・法面整備などの作業に使用されます。
ホイールローダー土砂や資材の積載と運搬に使用されます。
ダンプトラック土砂や資材の運搬に使用されます。
ロードローラー道路や敷地の整地と締固め作業に使用されます。
クレーン資材の搬入・搬出や高所への揚重作業に使用されます。
スクレーパー土砂の掘削、積込み、運搬、撒土などが求められる宅地造成、ゴルフ場、高速道路などの工事現場で使用されます。
杭打機杭の打ち込み作業に使用されます。

特に安全には気をつけ、決められた安全の基本動作を忠実に守り、視界外に作業が及ぶ際は監視人を付けることが求められます。

また、重機の操作だけでなく、自分の運転する機械の始業点検も大事な仕事です。

点検は作業の安全のために不可欠であり、異常がある場合には調整したり、整備員に連絡するなどの適切な措置をとらなければなりません。

活躍する現場

重機オペレーターが活躍できる現場は主に下記のとおり。

【建設工事現場】

建物や道路を建築する現場では、土や木などを邪魔にならない場所に運びます。

また、必要な資材を運搬したり、高所に届けたりする作業も行います。

フォークリフトやバックホウ、ブルドーザー、ホイールローダー、キャリアダンプなどの重機を使用して、資材の搬入・搬出や建物の解体などを行います。

【自然災害現場】

自然災害後の復興作業においても、重機オペレーターが重要な役割を果たします。

例えば、瓦礫の運搬や仮設住宅の設置など、迅速な復興を支援するために重機が必須となります。

重機オペレーターに向いてる人【必要なスキルと資質】

重機オペレーターには、以下のようなスキルと資質が求められます。

  • 操作技術を学ぶことにやりがいを感じる
  • 安全意識と判断力が高い
  • 忍耐力、集中力がある
  • 体力がある
  • 体調を自己管理できる
  • コミュニケーション能力がある

1つずつ深堀りしていくので、自分が重機オペレーターに向いてるかどうか考えてみてください。

操作技術を学ぶことにやりがいを感じる

重機を安全かつ正確に操作するためには、高い機械操作技術が必要です。

各種の重機を熟知し操作方法をマスターすることで、高い安全と品質に繋げられるからです。

とはいえ、最初は誰でも初心者なので、業務を通じて覚えていけばOK。

したがって、機械操作が好きで技術を高めることにやりがいを感じる人が向いているでしょう。

安全意識と判断力が高い

安全意識が高く、危険を予測し、適切な判断を下す能力が求められます。作業中の危険を察知し、迅速に対応することが重要だからです。

決められた安全の基本動作を忠実に守り、視界外に作業が及ぶ際は監視人を付けることが求められます。

操作を誤ると大事故につながりかねない大きな責任を伴う職業であるため、安全意識は非常に重要です。

忍耐力、集中力がある

長時間、重機を運転するため、忍耐力と集中力を保つ能力が必要です。

重機の運転は、身体的・精神的に大きな負担を伴う作業です。長時間にわたる作業中に集中力を維持することで、安全な作業が可能になります。

体力がある

長時間の作業に耐える体力が必要です。現場での作業なので、夏の暑さや冬の寒さの中で操縦しなければなりません。

基本的に操縦席に座りっぱなしになることが多いため、腰痛や肩こりなど、座り続けることで発生する痛みに悩む人も多いです。

重機オペレーターは体力を要しない仕事に見えるかもしれませんが、実際には体力が必要です。

体調を自己管理できる

自己管理能力も問われます。寝不足の状態や、二日酔いの状態で作業にあたることはできません。

「少しくらい大丈夫」といった甘い考えがあると、大きな事故を起こす危険性があります。

ふとした居眠りにより、建設中の建物を壊してしまったり、重機が横転し周囲に多大な損害を与えたりする事故を起こす可能性があるからです。

現場に入る前日はしっかりと睡眠をとり、アルコールが残るような飲み方をしないといった厳しさも必要です。

コミュニケーション能力がある

重機の操縦自体は1人で行いますが、安全に作業するためには、周囲の人と効果的なコミュニケーションを取ることが非常に重要です。

例えば、作業中に他の作業者が危険区域に入らないように、声を掛けて避難してもらう必要があります。

ブルドーザーとホイールローダーが協力して土を掘削し、運搬する際には、両者の作業を調整するために話し合わなければなりません。

したがって、他の作業員とコミュニケーションが取れる人でないと重機オペレーターは務まらないでしょう。

現場作業ではチームワークが重要ですので、1人で黙々と作業にあたるのではなく、コミュニケーションを図りながら作業にあたることが大切です。

結論:重機オペレーターに向いてる人の特徴

重機オペレーターに向いてる人の特徴は下記のとおりです。

  • 機械操作が好きな人
  • 集中力が高い人
  • 体力があり体調の自己管理ができる人

重機オペレーターは、その名のとおり重機(建設機械)を操作する仕事です。重機を調整したり運転するのが好きで、機械操作の運転技術を高めることにやりがいを感じる人が向いています。

また、安全第一で作業することが求められるため、集中力を保ちながら周りを確認できる視野の広さが求められます。

例えば、クレーン車を操作する際、吊り上げ荷重や周囲の障害物を常に確認し、安全な作業を行う必要があるので、集中力を保つことで事故を防ぎ効率的な作業が可能になります。

夏の暑さや冬の寒さの中で操縦しなければならないため、長時間の作業に耐える体力と、自己管理能力も重要です。

重機オペレーターになるには?必要資格と免許

重機オペレーターとして入職するには、特に学歴や経験は必要とされません。

しかし、実際に現場で作業をするには担当する業務に応じた建設機械の資格が必要となります。

ここではいくつかの免許や講習をご紹介します。

車両系建設機械運転技能講習(整地・運搬・積込み及び掘削用)

車両系建設機械運転技能講習(整地・運搬・積込み及び掘削用)」は、機械質量3トン以上の車両系建設機械を運転する際に必要となります。

特に危険な作業を行う場合、都道府県労働局長の免許を受けた人や、この講習を修了した人がなければ、その作業に就くことはできません。

したがって、従業員を重い建設機械の運転作業に就ける際には、会社が「車両系建設機械運転技能講習(整地・運搬・積込み及び掘削用)」を受講させる必要があります。

修了することで、ブルドーザーやショベルカーなどの重機を操作できるようになります。公道を走行させるには、大型特殊自動車免許も必要です。

小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み及び掘削用)の運転の業務に係る特別教育

機体質量3トン未満の車両系建設機械の運転業務には、特別教育の修了が必要です。

法律で、事業者が労働者の安全や衛生のために、特別な教育を実施することが義務付けられているためです。

特に、整地・運搬・積込み用及び掘削用の機械で、ホイールローダー、ブルドーザー、トラクターショベルなどの、機体質量が3トン未満のものは、小型車両系建設機械として扱われます。

この講習は18歳以上なら誰でも受講できることや、短時間で修了できるため、建設関係以外の業種の方や個人でも取得している人が多いです。

クレーン・デリック運転士免許

クレーンやデリックを操作するためには、国家資格である「クレーン・デリック運転士免許」が必要です。

クレーンやデリックの操作が伴う作業は非常に危険であり、安全確保のために高度な技術と知識が求められるためです。

吊り上げ荷重が5トン以上のクレーンやデリックを運転できる最上位の資格であり、工場や建設現場、港湾などで活躍できます。

公益財団法人安全衛生技術試験協会が実施する、学科試験と実技試験に合格すると取得できます。

学科試験の合格率は約60%、実技試験の合格率は約50%と言われています。

高難易度試験ではないですが、クレーンやデリックの操作が非常に難しく、安全確保のために厳格な評価が行われるため、一定の知識と技術が必要になります。

大型自動車特殊免許

大型特殊自動車免許は、特定の目的で使用する大型の車両を、公道で走らせるために必要な免許です。

大型特殊自動車免許を取得することで、クレーン車やトラクター、除雪車などの大型車両を公道で安全に運転できるようになります。

普通自動車も運転する可能性がある場合は、車両の種類に適した免許を同時に取得する必要があります。

また、大型特殊自動車免許を取得しても、実際の作業を行うには別途「作業免許」の取得が必要です。

例えば、クレーン車の運転にはクレーン運転士免許が必要です。

重機オペレーターの年収

厚生労働省のデータによると、重機オペレーターの年収は474.7万円です。この比較的高めの収入は、重機オペレーターの専門性と作業の危険性から来ていると考えられます

20代初めの年収は約340万円〜410万円前後で推移します。30代になると、年収は500万円を超えることが多く、経験を積むことで収入アップが期待できます。

50代になると年収は約539万円となり、ピークを迎えることが多いです。

年収を上げるには、複数の資格を取得し大規模工事に携わることが重要。その後管理職にステップアップすることで、さらに年収増加が期待できるでしょう。

参考資料:厚生労働省jobtag

まとめ:重機オペレーターは土地の整地や資材の運搬など担当する欠かせない存在

重機オペレーターは建設現場や土木工事で、ブルドーザーやクレーンなどの大型機械を操作し、土地の整地や資材の運搬などを担当します。

高い安全意識と技術力が求められ、機械操作が好きで集中力が高く、体力と自己管理能力がある人に向いています。

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氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期か ら植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。 公園の設備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植 栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 ダーチー

工場に勤務しながらWebライターをしているダーチーと申します。これまで、建設業や製造業、物流業、飲食店のアルバイトまで経験しました。