「1級エクステリアプランナーってどんな資格?」
「エクステリア業界でキャリアアップするにはどうしたらいい?」

 

こんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

 

本記事では、1級エクステリアプランナーの資格概要から、試験の難易度、合格率、さらには資格取得後のキャリアパスまで徹底的に解説します。

 

エクステリア業界で高い専門性を証明するエクステリアプランナーは、建築や造園に関わる方々にとって重要なステップアップの機会となります。

 

資格取得のための具体的な勉強法や、将来性についても詳しく紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。




目次

1級エクステリアプランナーの概要と重要性

エクステリアプランナーは1級と2級があり、公益社団法人日本エクステリア建設業協会が運営管理を行っています。

建築関連の仕事に携わる専門家にとってキャリアアップに不可欠な資格の一つとされています。

1級エクステリアプランナーとは?

1級エクステリアプランナーは、住宅や施設の外構設計・工事・管理を担当できる高度な資格です。

2級では基礎知識が求められますが、1級を取得するには外構全般の設計・工事・管理まで幅広い知識が必要となります。

1級エクステリアプランナーは、エクステリア業界における高度な専門性を証明するものとして認識されています。

1級エクステリアプランナーの仕事内容と役割

1級エクステリアプランナーは、住宅や施設の外構全般に関する高度な業務を担当します。

ここでは、1級エクステリアプランナーの仕事内容や求められるスキルや素質について見ていきます。

主な仕事内容

1級エクステリアプランナーは、設計から施工、管理まで幅広い業務をこなします。

主な役割は下記のとおり。

  • 顧客からのヒアリング
  • 外構や庭のデザイン設計
  • 施工計画の立案と管理
  • 工事監理と品質管理、コスト管理、予算調整

このような業務を通じて、快適で豊かな住環境や生活環境の向上に貢献します。

求められるスキルと資質

1級エクステリアプランナーは、高度なスキルと資質が求められます。

例えば、空間デザイン能力は必須であり、顧客や関係者とのコミュニケーション力も重要です。

また、技術的知識と実践力、プロジェクトを円滑に進めるためのマネジメント能力も不可欠。環境への配慮と創造性も重要になります。

総合的なスキルの高さが求められ責任も大きくなりますが、建築・外構業界において重要なポジションに就くことができます。

1級エクステリアプランナー試験の概要と難易度

1級エクステリアプランナー試験は、学科と実地の2部構成となっており、高度な専門知識と実践力が問われます。

エクステリア業界における高度な専門性を証明するものとして位置づけられています。

詳しく見ていきましょう。

受験資格の条件

1級エクステリアプランナー試験の受験資格は、特定の条件を満たす必要があります。

【下記いずれかを保有している】

  • 建築コンクリートブロック工事士
  • 1級・2級建築士
  • 木造建築士
  • 1級・2級建築施工管理技士
  • 1級・2級土木施工管理技士
  • 1級・2級造園施工管理技士
  • 給水装置工事主任技術者
  • 1級・2級ブロック建築技能士

または、2級エクステリアプランナー取得者で関連業界に3年以上の実務経験がある方も受験資格があります。

試験科目と内容

1級エクステリアプランナー試験は学科試験と実地試験で構成され、受験者の総合的な知識と実践力が評価されます。

【学科試験】

  • 試験科目:エクステリア概論法規、プランニング、構成部材、植栽、構造、原価管理、工程管理、施工
  • 試験方法:5肢択一式50問
  • 試験時間:2時間

【実地試験】

  • 試験科目:A3用紙2枚分の設計図作成
  • 試験方法:作図用紙1枚に平面図を作図、作図用紙1枚に立面図と断面図の作図及び設計意図、植栽リストを記述
  • 試験時間:3時間45分

試験の難易度と合格率

1級エクステリアプランナー試験の難易度は中〜高レベルとされており、実務経験者でも十分な準備が必要です。

合格率は年度によって変動しますが、過去4年間の平均合格率は約38.9%。令和5年度の合格率は39.4%でした。

この合格率からも、1級エクステリアプランナーの資格が高度な専門性を証明するものであることがわかります。

受験申し込み方法・受験料

1級エクステリアプランナー試験の受験申し込みは、書面による方法(簡易書留、宅配便)とインターネットによる方法があります。

受付期間は下記のとおりですが、年度によって異なるので注意してください。

  • 書面による申し込みの受付期間:6月下旬〜8月中旬まで
  • インターネットによる申し込み:6月下旬〜8月下旬まで

受験料は14,300円です。

受験を希望する方は、必ず公式サイトで最新の情報を確認し期限内に申し込みを行うようにしましょう。

受験スケジュール

1級エクステリアプランナー試験のスケジュールは年度によって異なりますが、おおよそ次のようになっています。

  • 受講申し込み受付期間:毎年6月下旬〜8月中旬
  • 試験日:11月上旬
  • 合格発表:翌年の1月下旬
  • 登録申請期間:1月下旬〜2月下旬ごろまで

2024年度の試験日は11月2日(土)に設定されています。

スケジュールを念頭に置いて、計画的な準備を進めることが合格への近道となります。

1級エクステリアプランナーの勉強方法と試験対策

1級エクステリアプランナー資格の取得には、効果的な学習方法と試験対策が合格への近道です。

ここでいくつか勉強方法と試験対策をお伝えするので、参考にしてみてください。

過去問題の徹底分析と模擬試験

過去問題の徹底分析と模擬試験は試験対策の基本です。

出題傾向の把握と弱点克服に努め、時間配分を意識した模擬試験の実施が効果的です。

ただ過去問を解くのではなく、実際の試験を想定しながら取り組むことが重要。過去問題集を活用し、繰り返し解くことで、知識の定着と問題への対応力を養うことができます。

公式テキストや過去問題集の購入については、JPEXのホームページをご覧ください。

実務経験を通じた実践的知識の定着

1級エクステリアプランナー資格の取得には、実務経験を通じた実践的知識の蓄積が不可欠です。

日々の業務を通じて実践を通した知識を身につけることで、テキストでわからなかった箇所の補完や知識を深められるからです。

実際の現場で直面する課題や解決方法を学ぶことで、より実践的な理解が深まり、試験対策にも役立ちます。

専門学校やオンライン講座の活用

専門学校やオンライン講座の活用もおすすめです。

ガーデンデザイン科などがある専門学校で学習することで、体系的な知識を得ることができます。

通学の時間が取れない場合は、オンライン講座が適しています。オンライン講座なら自宅での学習が可能であり、スキマ時間を活用できるため、効率的な学習が可能となります。

グループ学習

グループ学習による知識の共有も、1級エクステリアプランナー資格取得の重要な学習方法です。

同じ目標を持つ仲間と一緒に学ぶことで互いの知識や経験を共有し、理解を深められるからです。

また、グループ学習はモチベーションの維持にもつながるので、長期的な学習の継続に役立つのもメリットです。

定期的な勉強会やディスカッションを通じて、多角的な視点を養えるでしょう。

1級エクステリアプランナー資格取得後のキャリアパス

1級エクステリアプランナー資格取得後は、より高度な業務や責任ある立場での活躍が期待されます。

ここではエクステリアプランナーのキャリアパスをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

活躍が期待できる職場

1級エクステリアプランナーは様々な職場で活躍が期待されます。

例えば、住宅メーカーやエクステリアメーカーでは、高度な外構設計や提案業務を担当します。

設計事務所では、専門的な知識を活かして独創的なエクステリアデザインを手がけます。

造園会社や建設コンサルタント企業でも、1級エクステリアプランナーの専門性は高く評価されます。

総じて、1級エクステリアプランナーを取得することにより、就職先の幅が広がると言えるでしょう。

キャリアアップの可能性

1級エクステリアプランナー資格取得後は、様々なキャリアアップの可能性が広がります。

例えば、管理職への昇進、専門コンサルタント、教育・指導者としての活動にも役立ちます。

また、1級エクステリアプランナーの専門性の高さから、独立開業の助けにもなるでしょう。

1級エクステリアプランナーは専門性が高く人材も限られるため、業界でのキャリアの幅を大きく広げられる重要な資格です。

転職するなら土木や造園に特化した求人サイトの利用がおすすめ

エクステリアプランナーとして転職を考えている方には、土木や造園に特化した求人サイトGARDEN-JOBの利用がおすすめです。

GARDEN-JOBは、エクステリア業界の求人情報を豊富に掲載しており、1級エクステリアプランナーの資格を活かせる職場を見つけやすくなっています。

専門性の高い求人情報が集まっているため、自分のスキルと経験に合った理想の職場を探せる可能性が高まりますよ。

1級エクステリアプランナーの年収と市場価値

1級エクステリアプランナー資格の取得により、専門性と市場価値が向上し、収入アップの可能性も高まります。

エクステリア業界での高度な専門性を証明するものとして認識されているからです。

年収の目安

1級エクステリアプランナーの年収は、経験や勤務先の待遇によって異なります。

初任給は月給18〜20万円程度年収400万〜600万程度からスタートし、経験を積むにつれてスキルと実績に応じて上昇していきます。

管理職になると年収600〜800万円ほどになる可能性もあり、高度な専門性を持つ1級エクステリアプランナーの市場価値の高さを示しています。

関連資格の取得で年収アップ

1級エクステリアプランナーの資格に加えて、関連資格を取得することでさらなる年収アップが期待できます。

特に造園施工管理技士や土木施工管理技士の資格は、エクステリア業界で高く評価されます。

複数の資格を組み合わせることでより幅広い業務に対応でき、結果として年収の向上につながります。

専門性を高めることで、市場での競争力も増していきます。

市場での評価と需要

1級エクステリアプランナーの市場での評価と需要は高まっています。

景観整備や緑化推進の流れにより、エクステリアデザインの重要性が増しており、専門性の高い1級エクステリアプランナーの需要が増加しています。

都市計画や環境設計分野でも活躍の場が広がっており、多様な業界で重宝される資格と言えます。

この傾向は今後も続くと予想され、1級エクステリアプランナーの市場価値はさらに高まると考えられます。

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1級エクステリアプランナーの将来性と展望

環境意識の高まりと共に、1級エクステリアプランナーの役割はますます重要になっています。

持続可能な社会の実現に向けた取り組みの中で、重要な位置を占めるようになってきています。

業界トレンドと今後の展開

1級エクステリアプランナーを取り巻く業界トレンドは、急速に変化しています。

近年ではサステナブルな外構設計への注目が高まり、環境に配慮したデザインが求められています。

しかし、IoTやAIを活用したスマートエクステリアの台頭も見られ、技術革新への対応が必要。

さらに、防災・減災を考慮した外構設計の需要が増加しており、1級エクステリアプランナーの専門知識がますます重要になっています。

資格の価値

1級エクステリアプランナー資格の価値は、今後さらに高まると予想されます。

ただし、継続的な技術革新に対応する必要性が増しており、常に最新の知識とスキルを習得することが求められます。

国際的な景観設計スキルの重要性も増しており、グローバルな視点を持つことが重要になっています。

さらに、他分野との融合による新たな職域の拡大も期待されており、1級エクステリアプランナーの活躍の場は今後ますます広がっていくでしょう。

まとめ:1級エクステリアプランナーを取得して外構設計のプロになろう!

1級エクステリアプランナー資格は、造園および外構設計のプロとして高い専門性を証明する重要な資格です。

取得には十分な準備と実務経験が必要ですが、合格後はキャリアアップと収入向上の可能性が広がります。

環境や景観への意識が高まる現代において、その役割と需要は今後さらに拡大すると予想されます。

資格取得を目指す方は、長期的視野を持って計画的に学習を進めることが重要です。

 

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氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期か ら植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。 公園の設備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植 栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 ダーチー

工場に勤務しながらWebライターをしているダーチーと申します。これまで、建設業や製造業、物流業、飲食店のアルバイトまで経験しました。